Part2 最終話
扉が開いたのに人が入ってくる音がしない。
絶対あの人形がここにきてしまった。
動くなよと先輩に言われて黙って隠れていることにした。
すると先輩は隠れながら扉の方へ近づく。
「捕まえた!」
と先輩が大きい声を出す。
隠れていた場所から覗くと先輩の手にはあの人形が握られていた。
意外とあっけなく捕まえられてびっくり。
「家庭科室行って燃やそう。」
と先輩が進んで歩いていく。
わたしもそれに着いて行く。
友達もハサミを持って着いてきた。
家庭科室の水場に行きその人形を友達が受け取る。
「あっちで待ってて。」
と言われ先輩とその部屋から出て終わるのを待った。
「終わったよー、じゃあ帰ろう。」
と友達が話しかけてきた。
うん、とうなずいたがなんだかもやもやして
本当に人形がなくなったのか確認しようと途中でばれないように
家庭科室に戻った。
友達があの人形を切った場所を見ると
残骸がバラバラと落ちていて完全に燃える前に水で消火されていた。
ふと床を見ると何かがずったような水の跡があった。
まだ終わっていない。
というより、もう終わってしまったのか。
校内どこに行っても人は見つからず、夕方の校舎の中に永遠に閉じ込められてしまった。
もう何年、立ったのだろうか。
永遠の高校生になっちゃった。
糸巻き人形 環流 虹向 @arasujigram
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