第2話

家に帰ると昨日人形を置いていた場所には何もなかったので

やっぱり自分の人形だと確信した。


今日みたいなことがないように机の端ではなく中央に置き

落ちないようにした。



次の日学校ですごしているとまたあの人形が落ちていた。

なぜなのかはわからない。


しっかり落ちない場所に置いといたのにと思いつつ持って帰った。


次の日もそのまた次の日も学校のどこかに落ちていて私は毎回発見する。

なんだか怖いと思ったので

学校が終わってすぐにお寺に向かい供養をお願いした。


これでもう私のものではなくなったので安心してその夜は眠りについた。



パッと目を覚ますと学校の廊下に寝ていた。

ちゃんと家のベッドで眠りについて、パジャマだって着ていた。

なのに学校の制服を着ている。


状況が分からずに混乱していると

廊下の奥の方で小さい物体が動くのが見えた。


夜の学校で暗く月の明かりしか頼りにならない中目を凝らしてその物体をみていると

明るい場所に姿を現した途端血の気が引くのを感じた。


あの糸巻き人形が針を持ちこちらに近づいている。


数日前まであんなにかわいいと思っていた人形がなぜか針を持ってこちらに近づいてくる。

怖すぎて声が出せず立ち上がりその人形から逃げる。


どこに逃げれば安全かはわからないがとりあえずドアの空いていた教室に逃げ込む。


朝が明ければ解決するのかもわからない。

どこに逃げたとしてもあの人形は来る。

だとしたらなにか解決方法が記されたものがないか探すことにした。


知識と言えば図書室かと思い顔をあげ教室から出ようとしたとき

目の前に人形がいた。


机ではねのけダッシュで図書室に向かう。


図書室の扉には鍵がかかっていなくすんなり入れた。


たくさんの本が並ぶ中必死に人形のことが書いてありそうな怪しい本を探す。

オカルトと書かれた項目の本棚を片っ端から目次を見ては無いか探す。


見つからない。と焦っていると本棚の一番右端の本が気になった。

もうなんでもいいと勘でその本を手に取り見てみることにした。

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