第2話

学校につき、携帯を開くと元カレから『分かった。』というメールが来ていた。


ドキドキと気持ちを高ぶらせながら元カレを待ち、一緒に来ていたシオリたちにも伝えて一緒に待ってもらいながらプロムを楽しんだ。


けれど、あの連絡が来た以降なにも反応がなく数時間たった。


「元カレさん来ないんじゃない?」


ミキ「んー。でも、分かったって連絡が来てるから待ちたいな。」


「そっか、じゃあ後1時間して来なかったら俺らと外出て遊ぼうよ。」


ミキ「分かった。」


後1時間、終わる30分前までなにも起こらなかったらこの人たちと遊んで忘れよう。



一時間と少し経った。

あれからメールを送ってみたけれど、なにも来ていない。

会場の周りを探してもそれらしい人はいなかった。


「もう来ないっぽいから遊びに行こうよ。」


と三人に言われ、確かにもう待っててもしょうがないなと思い車に向かった。


車に乗り連絡も来ない携帯をわざと見ないようにして、夜の街で遊ぶ。


ダーツ、ダンス、お酒、やけになって全力で遊んだ。


夜の空がだんだんと明るくなってきた。

時計を見るともう4時。

そろそろ解散しようとなり男友達と別れ、シオリと二人タクシーに乗り込み家に向かう。


携帯を見てみると3通メールが来ていた。

元カレからだった。


『ついたよ。』


『どこにいる?』


『ごめん、帰る。』


最後に来たメールの時間をみると1:30。


ちょうど私たちが街で遊んでいた頃。

プロムは0時に終わったのに一時間以上も待ってくれていた。


元カレへの未練と申し訳なさで涙があふれてきた。


シオリはびっくりして事情を聴いてきたので私はメールを見せた。


シオリ「ごめん!私が連れ出さなければ会えてたのに。」


ミキ「ううん。決めたのは私だから。」


タクシーの中で二人で大号泣して、メイクを落とした。



あれからシオリの家でゆっくりさせてもらっていたら

シオリが私に案を話し出した。


シオリ「私のせいで会えなかったから、もう一度プロムを二人のために開こうと思うの。

だからもう一度だけ元カレを誘ってほしい。」


ミキ「でも元カレはもう来てくれないと思う。」


シオリ「お願い!準備は私が頑張るからミキは来てくれるだけでいいの。」


悩んだけど、どうしてもと言われ断れなかった。

ダメもとで元カレにもう一度来てほしいと連絡して、もう一度プロムに行く準備を始めた。

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