Ep.2 スーツと彼女の示す道 ①

サムライ・ルディオが魔女・クローネに魔力を奪われ、彼女の双子の姉妹・ジーナと旅をすることになった、その二日目。

ルディオが記憶喪失だと知り、不謹慎にもハシャいでしまったジーナは、お詫びとしてルディオにパフェを奢ると約束した。

そして、クローネ達と戦った森の奥深くから無事に町までたどり着き、一晩明かし、その約束は果たされようとしていた。


お目当てのカフェで、窓際の席に座るジーナとルディオ。

そもそも『ゴールドキウイのパフェを一緒に食べましょう』という話だったので、注文もすぐに終わる……とルディオは思いこんでいたのだが、なぜかジーナは席に着くなり、メニュー表と睨み合いを始めた。


「ゴールドキウイのパフェが食べたいって話だったよな? 店員呼ぶぞ」

「ま、待ってください!! ルディオさんも、二種類のパフェが食べられたら嬉しいですよね?」

「何の話だ……?」

「見てくださいよ!!」


ジーナは広げたメニュー表をルディオに見せる。

そこには、色とりどりのパフェやケーキのイラストが並んでいた。

その中でも、ジーナは緑と白の重なり合ったパフェのイラストを指さして言う。


「グリーンキウイのパフェも美味しそうです!!」

「それは、まぁ……」

「決まりですね!! ルディオさんはグリーンキウイ担当で、シェアしましょう!! すみませーん!!」


ジーナは店員を呼ぶと、宣言通りルディオにグリーンキウイのパフェを、自分にゴールドキウイのパフェを注文する。


平気で人の命を危険に晒すクローネと違い、ジーナは優しい子だ。

が、強引なところはやはりクローネとそっくりだな……とルディオは再確認していた。

もっとも、『車でドラゴンにぶつかれ』といった無茶苦茶な命令を下されることに比べれば、パフェの種類など全く些細な話である。


パフェの完成を待つ間、ルディオとジーナは今後の行動方針について話し合うことにした。

二人の目的は、クローネを探し出すことだ。

ルディオは、クローネを殺すため。

ジーナは、クローネを止めるため。

いずれにせよ、まずは探し出さなければ始まらない。

少なくともクローネに再会するまでの間、二人はパーティだ。

ちなみに、二人ともクローネの現在地について具体的な心当たりは一切なし。


「逆に、今までの行動パターンからわかることってないですか?」

「今までは大体、森の近辺で猟友会ギルドの仕事をしてたな」

「今もクロネちゃん達は同じことをしてる……ってことはないですよね、多分」

「ああ。猟友会ギルドの活動をしていれば確実に足跡が残るし……森をメインにしていたのは恐らく、俺から魔力を奪う計画のためだ」

「と、言いますと?」

「昨日も話したが、俺から魔力を奪うためには大型のドラゴンが必要だった。その召還を研究するために、クローネは森の近辺にいたかったんじゃないか? 魔法のことは詳しくないが」

「ありえますね……。召還するモンスターが大型なら見合った敷地が必要だし、テストとして別のモンスターを召還しよう、となっても町中じゃダメですし」

「ジーナとしては、クローネの行きたがる場所に心当たりはないか?」


クローネの具体的な移動目標がわからない以上、『行きたがる』という漠然とした手がかりにすがる他ない。

その点、例え今は実質的な敵対関係でも、クローネとジーナは仲のいい姉妹だ。

ジーナの情報ならあてにできる。


「そういうことでしたら……私の中で、行き先はもう決まってるんですよね」

「一体、どこだ?」

「我が国、《テオゴニア共和国》の首都であり世界最大の大都会テルースです!!」

「都会か……いいかもしれないな。人が多ければ情報も集まるしな」


クローネ達が目立った行動をしたとき、都会の方がそのニュースをキャッチしやすいだろう。

そこから遠い場所に移動しなければならない、となっても都会にいれば手段は豊富だ。

特に、ルディオ達の住むテオゴニア共和国は世界の頂点に立つ経済大国である。

その首都は、世界で一番頼れる拠点といっても過言ではない。


「それで、クローネが行きたがる理由はなんだ?」

「それはもう、私もクロネちゃんも大都会・テルースに憧れましたからね!! 行き交う沢山の車と路面鉄道、オシャレなカフェやアパレルに、スポーツの競技場に大きな映画館に世界中の芸術が集められた美術館、そして!! 王国だった頃の名残を感じさせるテルース城……行きたい場所が沢山あるんですよね~」


ジーナは眼鏡の奥の瞳をうっとりさせながら語る。


「……ジーナが遊ぶ気満々、っていう風に聞こえるぞ」

「当たり前じゃないですか!!」

「否定しないのか!!?」

「えっ!!? 何かまずかったですか!!?」

「いや、クローネが何やら危険な行動を起こしそうで、だから俺達は追いかけているわけで……」

「……? それは、もちろんそうですよ」


果たして、ジーナは真面目にクローネを追いかける気があるのか。

真面目に追いかけるつもりでこのノリだとすれば、それはそれでいかがなものか。

ルディオは頭を抱えた。


「お待たせいたしました」


店員がパフェを運んできて、話は一旦中断となってしまう。

店員はルディオの前にグリーンキウイのパフェを、ジーナの前にゴールドキウイのパフェを置く。


「うわーっ!! すごく美味しそうですね!! 果肉がキラキラしてますよーっ!! いただきます!!」


そうハシャぎながらジーナは、ルディオの目の前にあるグリーンキウイのパフェにスプーンを伸ばす。


「こっちから行くのか!?」

「はい!! スイーツを食べるときは、酸っぱいものから食べた方が美味しいんですよ!!」


ジーナはパフェを口に運び、幸せそうに頬を緩める。


「まぁ、構わないが……」


いずれにせよ、ここはお詫びとしてジーナが奢ることになっているのだ。

どちらのパフェもジーナのものと言って差し支えない。

もっともルディオは、会計の時には自分もお金を出そうと考えているのだが、それは現時点で彼の脳内だけの話だ。


「ほら、ルディオさんも食べてください!! アイスが溶けちゃいますよ!!」

「あ、ああ……」


ジーナに促され、ルディオはグリーンキウイのパフェを少しすくって口に運ぶ。


「ん……美味いな」


キウイの酸味と生クリームの甘味が、互いを引き立て合いながら口の中で溶けていく。

記憶喪失のルディオにとって、この手の凝ったスイーツは人生初だった。

クローネのパーティでカフェに行ったこともないではないが、ケーキの類を注文するのはクローネくらいで、ルディオは他の面々に合わせてサンドイッチなどを食べていた。

甘いものといえば、ちょっとした駄菓子くらいだったか。

予想外の美味にハマり、ルディオはスプーンを運ぶペースを早める。


「あ!! もうちょっとペースダウンしてくださいよ!! ルディオさん男の人なんですから!!」

「でも……これは俺のパフェなんだろ?」

「どうしてそんな意地悪を言うんですか!!」


ジーナは対抗して、スプーンのペースを早めていく。

ところで、このカフェのように他の客や店員など、色んな人間に囲まれた場所でジーナと一緒にいると、周囲の視線が気になることがある。

その原因は、明らかにジーナの耳だ。

長く尖った、変わった形をした耳だ。

それは、ジーナと同じ耳をしたクローネと同行していたときにも感じた視線だが、クローネから詳しい話を聞くことはなかった。

一緒に旅をする以上、聞いておくべきなのだろうか。

それとも何か、話しづらい秘密があったりするのだろうか。

パフェを口に運びながらも、ルディオは思考した。


ちなみに、結局代金は全額ジーナが払うことになった。

お詫びのためだから、と頑固になって譲らなかったのだ。

旅をしていれば返す機会もあるだろう……とルディオは素直に身を引いた。


* * * * * * * * * * * * * * *


パフェを食べ終わった後、ルディオとジーナは町を歩いた。

首都に行くという目標こそ定まったものの、すぐに出発とは行かない。

公共交通機関も調べたが、バスの本数も少なく、近くに鉄道の駅があるわけでもないので、しばらくは歩いた方が早そうだ。

(ジーナは「首都に向かえば鉄道に乗れると思ってたのに……」と残念がっていた)

今日のところは物資を整えて、出発は明日だ。


「あ、本屋さんがありますよ!!」


町を歩いていると、ジーナはしょっちゅうめぼしい店に反応する。


「何か調べたいことがあるのか?」

「ありませんが、楽しいですよ!!」

「それは結構なことだな……」

「はい!!」


そんな風にして歩いていると、ジーナはふと、静かに目を止めた。

注目はするが、ハシャがない。

そんな様子を不思議に思い、ルディオはジーナと同じ方向に視線を向ける。


「……紳士服専門店?」


ざっくり言えば、スーツばかり売っている店のようだ。

ルディオもスーツを身につけているが、そういう店があると意識したことはなかった。

ジーナはルディオのスーツと、紳士服専門店を見比べて尋ねる。


「ルディオさんのスーツって、いつから着ているものなんですか?」

「気づいたときには着ていたな。多分、記憶を失う前から着ていたんじゃないか?」

「本当ですか!!? だったら手がかりになるかも!!」

「俺のスーツが、クローネを探す手がかりに?」


どういった関連性があるのか、ルディオには検討もつかなかった。


「いえ!! ルディオさんの過去を探る手がかりです!!」

「俺の過去を……?」


クローネの居場所を探しているはずが、唐突に自分の記憶の話になり、ルディオは困惑した。


「どうしたんだ、急に」

「え!!? 記憶喪失の人って、記憶を取り戻したいものなのかと、てっきり……。ルディオさんは、思い出したくないんですか?」

「それはまぁ……そういう気持ちがないと言えば、嘘になる」

「ですよね!!」

「正直に言えば、このスーツを着ていれば昔の知り合いが見つけてくれるんじゃないか……とも思ってる」

「じゃあ決まりですね!! あの紳士服専門店に……」


ジーナの言葉を、ルディオは遮る。


「今はいい」

「え?」

「もしも、俺の家族がクローネの居場所とは真逆の遠い町に住んでる……なんてことになっても困るだろ。俺の記憶は、クローネの件が片づいたあとでいい」

「うーん。でも、聞くだけ聞いてみるのはアリじゃないですか?」

「俺達の目的は、あくまでもクローネを探すことだ」


町で遊んだり、美味しいものを食べたりする息抜きは、それはそれでクローネの探索に必要なことかも知れない。

だが、自分の過去を探るというのは、明らかに脱線だ。

目標を二つ定めて走ることはできない。


「う~ん、それはそうなんですが……」


ジーナはルディオの手首を掴む。


「お、おい……」

「どうせ時間はありますし、まずは聞くだけ聞きましょう!!」


そして強引に、ルディオの腕を引っ張っていく。

時間があるのも、聞くだけなら損はないのも事実だ。

しかしルディオには、まだジーナという人間の軸について信頼しきれてないところがある。

ルディオの記憶に関する手掛かりを掴んだら、クローネそっちのけで捜索に行こうと言い出すのではないか……という不安がある。

姉妹であるクローネと昨日出会ったばかりのルディオ、ジーナにとってどちらを優先するべきなのかは言うまでもない。

しかし、そんな理屈とは無関係に「今はルディオさんのルーツを探ってるけど、クロネちゃんのこともなんとかなる!!」みたいな楽観的発想で行動指針を変えそうな気がするのだ。

もしも自分の着ているスーツが記憶を探る手掛かりになったとしても、それを根拠にジーナがルディオの記憶を優先したとしても、自分は頑固にクローネの件を優先し続けよう。

ルディオは心の中で、そう誓った。


「ルディオさんのスーツって、絶対にお高い特注品オーダーメイドだと思うんですよね~」


そんなルディオの心中を知らず、相変わらず元気に話を進めるジーナ。


「そうなのか?」

「だって、激しい戦闘で破れても汚れてもなんだか平気みたいですし!!」


ジーナの言うとおり、ルディオのスーツは破れてもいつの間にか直っているし、汚れてもいつの間にか綺麗になっているし、悪臭の類は一切感じない。


「これって、高度な形状記憶魔法や抗菌魔法が使われてる証拠に違いないですよ!!」

「言われてみれば……他の服に着替えたことないのに、平気だな」

「え……? 言われるまで気づかなかったのに、着替えてなかったんですか!!? それは怖いですよ!! 不潔です!!」

「いや、臭わないことはわかってたし、下着とか靴下はちゃんと取り替えてるからな!!?」

「ルディオさん、服って普通は着替えてお洗濯しなきゃダメですからね!! 他の服を買うときは注意してくださいよ!!」

「知ってるよ!!」


そんな言い争いもそこそこに、二人は紳士服専門店に到着した。


* * * * * * * * * * * * * * *


「お兄さん、あなた何者ですか……?」


紳士服屋の店主にスーツを見せると、予想以上に驚かれた。


「こりゃあガン・スミスの最高級品ですよ。ほら、内側にロゴがあるでしょう」


そう言われてスーツの内ポケットを確認すると、《G・S》というイニシャルを崩したロゴが確かにあった。


「え、うわーっ!! 本当だ!! ルディオさん何者なんですか!!?」

「そんなに凄いのか……その、ガン・スミスっていうブランドは」


まさか、スーツ一着で氏素性まで疑われるとは思わなかった。


「そりゃあもう凄いですよ!! 長年軍服を作り続けてるメーカーで、その技術をスーツにも転用してるんです!! 軍服を作ってるってことは、国が認めた技術ってことですからね!!」

「な、なるほど……」


とにかく、有名ブランドなのは理解した。


「お嬢ちゃん詳しいねぇ。しかもこれは、かけられてる魔法も相当高度で、トップクラスの職人にしか作れない特注品オーダーメイドに違いないよ。家一軒分の価値はあるだろうね」

「そんなに!!? いや、でも、そのくらいはしますよね!!」


自分の何気なく着ていたものが、そこまで価値のあるものだとは夢にも思わなかった。

ルディオはその事実を、どう飲み込んで良いかわからずにいた。

記憶を失う前の自分は、そんなに金持ちだったのか?


「ところで店主さん!! その職人さんがどこにいるのかとか、わかったりします!!?」

「いやぁ、詳しい内情なんて検討もつかないけど、このクラスの職人だとやっぱり首都のテルースにしかいないんじゃないかな」


そこは、ルディオとジーナが一応の目的地として定めた場所だった。


「おおーっ!! これは最早天啓ですね!! テルースに行くっきゃないですよ!!」


ルディオとジーナは店主にお礼を言い、ハンカチを一枚買って店を出た。


* * * * * * * * * * * * * * *


「思った以上に大きい収穫がありましたねーっ!!」


ルディオの記憶に関して手掛かりを掴めて、ジーナはご満悦だった。

この結果はルディオにとっても、嬉しくないわけではない。

しかし、この結果に気をよくしたジーナがルディオの記憶捜索を優先しないか、というのはやはり不安だった。


「それにしてもルディオさん、お金持ちさんだったんですね~」


ジーナはルディオの顔を見つめる。


「年齢は20歳……も行ってないですよね、多分」

「18歳くらいに見える、とよく言われるな」

「じゃあ自分で一から稼いだタイプじゃなくて、きっとお坊ちゃんですね!! 今頃おうちは、てんやわんやですよ!! 早く帰らないと!!」

「しかし……そんな金持ちの家の息子なら、捜索願いが広く出されてそうなもんだ」

「それは、確かに……。三か月も猟友会ギルドで活動して、全然情報が入って来ないのは不自然ですね……」


ジーナはむむむ……と頭を捻る。


「テルースに行ったらガン・スミスに寄って、絶対にルディオさんのルーツを見つけましょうね!!」


予想通り、ジーナはルディオのルーツ探しをえらく気に入ってしまった。

ここでちゃんと、軌道修正しなければならない。


「俺達の目的は、あくまでもクローネだ。俺が言うのもなんだが、俺の記憶については一旦忘れてくれ」

「でも、どうせテルースには行きますし……」

「例えば、これからクローネの手掛かりを見つけて、それがテルースと真逆だって可能性もあるんだ。俺の記憶のためにテルースに行くっていう意識は、心の引き出しにしまっといてくれ」

「う~ん……でもですねぇ……」


イマイチ納得していない様子のジーナだが、ふと、また別のものに気を取られる。


「あのトラック……ジャミング装置がついてる……? 食品を運んでるみたいだけど、一体……」


その姿を見て、ルディオは少し呆れてしまった。

本当にこの調子でクローネを見つけることができるのか、と不安も感じた。

ジーナはルディオにとって命の恩人であり、無下にはできない。

が、だからといって常に行動を共にする必要があるわけではない。

ジーナがふらふらしている分、少しでもクローネの捜索を進めようとルディオは決めた。


「俺は少し、別の場所をあたってみる」

「え!!? 行きたい場所があるなら付き合いますよ!! 二人の方が楽しいですし、あとで一緒に行きましょう!!」

「楽しむわけじゃない。少しでもクローネの手がかりがほしいんだ。ジーナは一人でトラックの観察を楽しんでるといい」

「な、なんですかその言い方!! いけず!!」


ぶーぶーというジーナの文句を背に、ルディオは去っていく。


* * * * * * * * * * * * * * *


「耳の尖った女の子に、プロレスラーねぇ……。そんな四人組を見たら、間違いなく印象に残るだろうがなぁ」

「やっぱり、心当たりはありませんか?」

「少なくとも、そういうパーティが来てジープの修理を頼んだ、なんて話は聞いたことがないねぇ」


ルディオは、機械の修理工を尋ねていた。

クローネ達は、大きく損壊したジープを修理する必要がある。

修理自体はエンジニアのアーミルが済ませるかもしれないが、その場合でも必要なパーツをどこかで調達するだろう。

なので、どこかの町の修理工をクローネ達が尋ねた……という情報をこの町の修理工から聞けないものかと考えたのだが、そう上手くはいかなかった。


「まぁ、何か耳に入ったら宿屋に連絡するよ。こっちも仕事があるから聞いて回ることはできないがね」

「すみません、お願いします」


とはいえ、クローネもルディオの捜索を警戒しているはずだ。

アーミルが一人でパーツだけ購入して、修理の足跡など残さないようにしているかもしれない。

他のメンバーはともかく、アーミルはこれといって目立つ人間ではない。強いて言うなら少し浅い褐色が特徴と言っていいかもしれないが、近い人種の人間はこの国にも結構いる。

挨拶を済ませて去ろうとしたところで、ルディオは修理工から声をかけられる。


「ところでその、あんたの言ってた女の子」

「どうしましたか?」

「耳が尖ってるっていう話だが……それは怪我をして形が変わったとか、そういう話なのか?」

「……いや、俺もその辺の事情はよく知らないんですよ」

「ふ~ん……。まぁ、世の中色んな人間がいるわな」


その時、突然ドーンッという地響きのような音が少し遠くから聞こえてきた。


「事故か何かかねぇ……?」


修理工はそんな見解を述べたが、ルディオは事故以上の問題が発生しているような気がしていた。

すると、再びドーンッと大きな音が聞こえてくる。


「一体なんなんだ!!?」


未だに正体は不明だが、ルディオはとにかく音のする方へ走り出した。

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