第1話 コオロギの話①

 一つの音が出るとその次の音階はこれしかない、という法則みたいなものがあって、それを忠実になぞる口笛の音色は、いつも僕の耳をふやふやに溶かしてくれる。

 普段であれば、それまで何かの作業に没頭していたとしても、目を閉じて、真っ直ぐに、音のする方角へ耳を傾けているところだ。視覚を遮断しゃだんするのは音に集中したいからともう一つ、お世辞せじにも綺麗とは言い難いユウサクの口元、というか容姿から、どうしてこんな妖精たちの合唱みたいな神秘的とも言えるメロディがかなでられるのか、不思議を通過して不気味に感じてしまい、折角のよろこびが半減してしまうからだ。しかし今は目は閉じられない。足を止めれば可能だけれど、そうすると今度は、妖精たちの合唱がだみ声に変わってしまう。そのだみ声も口笛と同じ音源なのだ。音源は、僕が引くリヤカーの荷台で、多少の悪路に揺られながら、気持ちよさそうに寝そべっていた。

 

 集会所から自宅までの往復の中で僕が最も気に入っている場所に差し掛かる。道の両脇を、つややかな葉に小ぶりな白い花をたくさん散りばめた低木が埋めていた。

 先日初めてこの風景を目にした時に、バラだ、などと感嘆かんたんの声を上げてしまい、「馬鹿。クチナシとバラの区別もつかないのか」とユウサクに笑われた。僕の地元のクチナシの花は雪の結晶を連想させられる六枚の花弁はなびらの一重咲きのものが普通だったので、ぼてっとした立体的な八重咲きの姿とクチナシの花とが頭の中でつながらなかった。でも、酒気を帯びたような官能的ですらある甘味が嗅覚きゅうかくわせてくれるところは、僕の知るクチナシの花そのものである。クチナシ村の名前の由来にもなっているところをみると、昔はもっとそこかしこに咲き乱れていたのかもしれないが、今では、僕の知る限りではこの場所以外で目立った群生ぐんせいは見かけていない。

 聴覚と嗅覚の両方で幸福を味わっていると、味覚にまで贅沢ぜいたくをさせたくなってくる。同じことを思ったのか、ユウサクが「飯にしねえか」と言ってきた。一瞬にして空腹感が意識の表面に浮上してきたのは、妖精たちの歌声がだみ声にとって代わったことで幻想から現実に凄い勢いで引き戻されたからだ。話なんて今後一切しなくて良いからずっと口笛を吹いていてはくれまいか。と思ったので、「話なんて今後一切しなくて良いのでずっと口笛を吹いていてはくれませんか」と後ろに向かって言い放った。小さな舌打ちは聞こえないようにした。

「は? 口笛で円滑なコミュニケーションがとれるわけねえだろ」

「コミュニケーションをとりたくない、って思われている可能性は考えてないわけですね?」

 はんっ、と鼻で笑い、ユウサクは「小生意気な新人をどう教育していこうか、とは常日頃から考えている」と言って僕の後頭部めがけて枝を投げてきた。

「おお凄え、今のを避けんのか。頭の後ろに目でもくっ付いてんのかよ気持ち悪い」

「しゃべってる途中で不自然に息を止めて力んだので、何か投げたのかな、って思っただけです。あと、ユウさんのお人柄を熟知する僕からすれば、もうそろそろちょっかいを出してきそうだな、っと思いましたし」

「その俺のお人柄ってやつは、詳しく聞いたら気分が良くなれるやつか?」

「ユウさんがどう感じるか分かりませんが、話し手の僕の気分は良くなれるやつです」

 てめっ、と今度は僕の首に回そうとしたユウサクの両腕を、前にかがんでかわした。

「そんなことよりユウさん。お腹、空きません?」と、僕へのちょっかいが一向に成功しないことに無気になり始めていたユウサクを制しながら言った。お前もう怖いよ。と息を切らしながら僕の水筒を開けようとしていたので、彼のひじをつついてそれも制した。

「ユウさんの水筒の方がまだ三口分くらい重いですよ」

「なんだよそれ、どうして分かるんだっつの」

 ぎょろりと僕をにらんでぶつくさ言いながら、ユウサクは自分の水筒に口をつける。喉ぼとけが上下に動いた回数からたった今僕の水筒の方が重くなったと分かり、ここで彼が僕の水筒を寄越よこすように言ってきたら先の僕の反論が通用しない状況になった。が、さすがにユウサクはそこまで大人気なくはない。

「年寄りをうやまえって、まったく」

「あれ、僕と同い年では?」

「お世辞でもありがとうよ。……が、まかり通る年齢差じゃねえだろうがふざけやがって。お前今いくつだよ」

「二十代前半くらいだと思います」

「なんだよ、お前も自分の生まれ知らんクチかい。シュウの野郎もそうだって言うし、過去に闇背負ってるやつら多すぎだろ。どうなってんだよ日本は」

「シュウさんってさっき配給所の受付やってたやたら背が高い人ですよね。……確かに闇を背負っていそうですけど、僕の場合は単に数えてこなかっただけですよ」

「それが闇だっつってんだよ。普通は周りの奴らに誕生日を祝ってもらったりして自然と分かってるもんなんだって」

「ふうん、何かピンとこないな」


 あの辺りで良いかな、と丁度ちょうど良い平地に目星をつけ、リヤカーの方向を調整した。握っていたハンドルをゆっくり上げ、それまで引いていたリヤカーを停止させる。ハンドルをくぐって後部の荷台側に周ると、確かに敬うべきかも、と思わせる難儀なんぎそうな動きでユウサクが荷台から下りようとしていた。彼のとし相応そうおうな猫背を眺めながら、荷台の隅に丸まっている自分の鞄をまさぐり、食料の包みを取り出す。包みの中身は干し芋が五切れとベーコンの塊が一個。適当な場所に腰を下ろし、包みを広げた。ランチタイムである。僕の対面にしゃがんだユウサクは、手を伸ばして僕の干し芋を二切れ自分の方へ寄せた。

「あれ、ベーコンいらないんですか?」

「ああ。お前のベーコン固くてな。いいからほれ、選べ」

 ユウサクの前には、餅ともパンとも団子ともつかないこぶしの大きさの白くて丸い物体が三個と、何種類かのキノコが刺さった串が二本。それと、豆を煮たような小さな瓶詰びんづめが広げられていた。好奇心に負け、白い物体を手に取る。持ってみるとずっしりとしていて固い。早速かじってみる。

「あれ? 何これ、美味い」

「へへ、そうだろ。俺のおっ母の味、ってやつだ。塩も砂糖も使うからな、あんまり量は作れないけど、たまに食いたくなる」

「新触感です。なんか口の中でほどけていく感じ。味噌とか砂糖醤油とか合いそう」

「お、分かってるな、ねぎ味噌を薄く塗って食うともっと美味い」

「へえ……なんかユウさんて、変わった人ですねえ。そんななりしてめちゃくちゃ口笛上手だし、料理も、なんて言うか、シンプルで見た目不味そうなんだけどひと手間加わっていて実はそれなりに食えるって言うか。そっちの豆の煮物みたいなやつも食べたらきっと美味しいんだろうし。どっかの料理人とか、それかプロの口笛ミュージシャンとかやってたんですか?」

 悪口をたくみに紛れさせた僕の誉め言葉を「上下の振れ幅がでかい言われようだな」と鼻で笑ったかと思うと、ユウサクは急に真顔になった。「忘れたわけじゃねえよな?」と声を低くする。

「はいはい、相手に過去の説明を強制してはならない。ですね」

「違う。強制、じゃなくて、強要だ」

「……細か」

「細かくたってしょうがねえだろ。強制と強要とじゃ意味が変わっちまうっつーんだから」

「ふうん。どう違うんですかねえ」

「さあてね。村長が決めた法律なんだから村長に聞け。学がない俺にはさっぱりだ」

「うーん……。強制は相手の行動を支配する、ってニュアンスかな。強要は無理強いするって感じだったら、確かに意味は変わってくるかも。ま、何にしても、あの人が決めたことだって言うんなら異論はないかな」

 僕のひとり言を聞いていたユウサクは、不機嫌そうに咀嚼そしゃくをしながら「そうそう、そんな感じ」と投げやりに頷いた。追加で僕の干し芋をもう一切れ手に取り、代わりに瓶のふたに取り分けた豆をこちらに寄越してくる。「煮物じゃない。食ってみろ」とうながされ、蓋から直接口に放り込むと、爆裂、という現象を連想させられる味と匂いが舌と鼻に一気に広がった。相手の気持ちなど構ってなどいられず、咄嗟とっさの反応でその場に吐き出してしまう。ユウサクは僕のリアクションを見ながら「ああ、残念。腐ってたか」と笑っていた。口内、特に打撃が大きかった舌を、貴重な水で慌ててゆすぐ。

「腐ってなけりゃ絶品なんだが」

「絶品? 元の味が想像できん。うえぇぇ」

「俺特性の豆のハーブオイル漬けよ。あお山椒さんしょうとミツバとシソと……あと何か色々混ぜて作った。本当は夏の終わり頃に採れるムカゴって小っちゃい芋みたいなやつも一緒に漬けると食感も良くて最高に美味いんだが。ちなみに油以外は全部クチナシ村周辺で採れた天然ものでな、ムカゴに関しちゃ俺だけが知ってる自然じねんじょの群生ポイントから拝借はいしゃくしてきてるから他の人間には作れない。どうだ、今から予約しておくか?」

「……レシピだけ聞くと確かに美味そうなのがなんとなく悔しい」

「棚の奥の方で寂しそうにしてたからよ、密閉してたしまだ食えるかなと思ったんだが。でもやっぱり駄目か。あぁ食料の保存問題だよなあ、電気がなくて一番不便なのは」

「どのくらい漬けてたんですか」

「覚えてねえよ。一年間くらいじゃねえの?」

「そんなにもつんですかオイル漬けって」

「もってねえからそんな味なんだろうが。保存料も着色料も不使用の正真正銘無添加食品だぞ。もって二、三週間だ」

「こんの髭面ひげづらハゲおやじ! あんた危うく犯罪者になるところでしたよ」

「犯罪者? 何でだよ」

「だってほら、この村の法律の一つの、奪う行為に情状酌量じょうじょうしゃくりょうの余地はない、ってやつに当てはまるじゃないですか」

「俺は何も奪っていない」

「さっき飲み込んでたら腹壊してたかもしれない、って話です。もしそうなったら僕から健康を奪ったことになる」

「……ああ、まあ、確かに。危なかったな」と、ユウサクはあっけらかんと笑った。


 クチナシ村は、日本国内の常識から見るとやや特殊な村で、治外法権と言っていいのか、この村独自のルールが、法律、という名目で定められていた。法律とは言っても、六法全書のように分厚くじられるような厳格なものではなく、朝礼などで社員が唱和しょうわするような社訓だったり、サービス業で言うところの接客七大用語のようなものだ。とはいえ、国家的な規範きはんである法律にしろ、社訓や接客七大用語にしろ、支配されている人間の範囲と強制力の違いはあれど、秩序を守り、生活を守る、という役割は同じではある。

 ちなみに、この村の法律は全部で七箇条ある。例えば、クチナシ村法律の第一条は個人情報の保全を目的とした規定で、『相手に過去の説明を強要してはならない』とあり、ただし、と続いて『相手がこの法律のいずれかに反する、又は反する疑いがある場合はこの限りではない』というのが正式な条文だ。「どっかの料理人とか、それかプロの口笛ミュージシャンとかやってたんですか?」という先の僕の質問も最後にもし「教えろ」と付けば、強要に当たり、第一条に抵触ていしょくすることになる。このような規定が七つあり、奪う行為に情状酌量の余地はない、というものは第二条が該当した。

「しかし村に独自の法律って、なんか変ですね」

「ま、慣れりゃどうってことねえよ。そもそもこの村と村人である俺たちが平和に暮らしていけるようにするためのルールなんだから、それで窮屈きゅうくつに感じる奴はこの村には向かん」

「その考え方には同意しますし今のところ窮屈には感じてないですけど、とりあえず、さっき法律違反をしそうになった人の発言ではないですね」と、ユウサクのいい加減さを指摘したつもりだったけれど、ユウサクはそれに気付かない様子で腐った豆の何かを土に埋めていた。


 クチナシの花畑から緩やかに下ること五十分間前後で、自宅に到着する。反対に集会所へ向かう際には上り坂になるため、この倍は時間を要する。リヤカーを引かずに単身であれば、行きも帰りも半分未満で行けるだろうが、今言った時間は全て実際に測ったことはないため、事実と多少のずれはあるだろう。時計、あるいはそれに準ずる物品はクチナシ村には存在せず、時間は全て感覚か太陽の位置などを判断材料とした曖昧なものだった。そのくせ、カレンダーはある。とはいえ村民の誰かによる手作りのもので、月日の確認だけを目的としたシンプルなものだ。一日単位の時間は厳密である必要はないが、農業をいとなむ上での目安に月日は役に立つ、という考え方が現状の基盤になっていると思われる。

 森が切れると、雑草が茂った平地が広がる。雑草は自分の倍もあるだろう高さを誇っているため、広がる、という言葉は俯瞰ふかんしたイメージだ。視界は良くないが、目を上げればどんよりとした一面の曇天をのぞむことはできる。前方には平地を突っ切るように幅三メートル程の板を敷いた小道が渡されていて、そこだけが視線の遠投を許していた。ある意味、僕みたいなこの村の初心者でも迷う心配がいらないだけ、便利な雑草壁とも言える。長さにして三百メートルはあるだろう一本道、つまり雑草壁を抜けると、僕の住む一区画に辿り着く。クチナシ村に点在する区画の一つだが、十軒くらいの住居が点々と集まっていた。

 自宅に到着するも、一旦通り過ぎ、五分程進んだユウサクの家までリヤカーを引く。ユウサク宅はこの区画の一番奥だ。だみ声を発する喉の形状をしているだけあってか、荷台から聞こえるユウサクのいびきは相当なもので、それが彼の家の前に着いた途端にピタっと止んだ。日はまだ高かったが、やることがあったので、ユウサクとはその場で別れた。来た道を戻る。

 僕が住まわせてもらっている家はもともと何かの商売を営んでいたような造りになっている。具体的には、南側に面した木戸は建物の一辺を埋めるように複数枚が連結していて大きく開けるようになっており、木戸の内側の土間が横に長く奥行きは狭い。そこに商品棚を並べれば、精肉店とか総菜屋のような仕上がりになりそうだった。元の住人については聞いていないし興味もない。見た目に反して隙間風とか雨漏りがない分、寝食をする目的は十分に果たせていて、不満はなかった。強いて不満を挙げるならば、建物に鍵などという洒落しゃれた機能がないため、夜な夜な僕の部屋で飲み会が開かれていたりすることだ。

 リヤカーを家の前に停車させ、歩き疲れた身体にむちを打ちながら荷物を家に運んだ。荷物は、食料や生活消耗品など。集会所から定期的に配られていて、必要最低限の物量だ。

 クチナシ村民は、贅沢を望めば働く必要がある。そして、ユウサクの話によると、村民はそれぞれがそれぞれの特技を活かした仕事にいているとのことだ。特段の特技がない村民は農業を営んでいた。村民にヒエラルキーみたいな社会性は目に見えては存在しないけれど、何だかんだ言ってもこの農家という職業がクチナシ村では最も優遇されているように見受けられ、社会主義の中に見られる階級という矛盾がここにも当然のようにあった。ただ、仮にその階級制を認めたとしても、頂点が村長でその次に農家が来る姿は、何となく健全な形に思われる。


 少しの休憩、と横になっていたら、いつの間にか寝てしまっていた。意識が戻り、上体を起こして太陽の位置を確認すると、一時間近く経過していたと分かる。慌てて起き上がる。

 常識人である僕は他人の家にお邪魔する時間帯として夜は適さないと理解しており、だから日がある内に何軒か仕事の算段を付けようと予定していたが、寝すぎてしまって、その予定が狂った。急いで集会所で受け取ったはずの書類を探す。が、「あれ? 確かここに……」というひとり言が空間に吸い込まれて消えた。荷物の下ろし忘れ、と思いいたってリヤカーも探したが、やはりない。クチナシ村に来て初めての就業しゅうぎょう、初めての注文書だったのに、紛失はさすがに手痛かった。集会所までの道中でリヤカーから落としてしまったのだろうか。

 本当は目覚めの白湯でも飲んで落ち着きたいところだったが、急いでユウサク宅へ向かった。リヤカーをタクシー代わりにしていたユウサクに心当たりがないか聞こうと考えたからだ。ユウサク宅は、出入り口の引き戸が開いていた。三和土たたきにまで進み、奥に向かってユウサクを呼ぶ。反応がない。何度か呼んでみてしばらく待ったが、結果は変わらなかった。彼はクチナシ村では珍しい完全無職者なので、仕事へ行ったわけではないだろうけれど、日が高かったので、別の場所に出掛けた可能性は大いにあり得る。

 無職者と就業者とではどちらが偉いか、などは考えたくないが、僕の切迫せっぱく度合どあいは低くないので、などと自らに言い訳を与えながら、靴を脱ぐことにした。幸いにしてこの村の法律には不法侵入に相当するものはない。もっとも、もし不法侵入が罰せられるのであれば、今の僕ではなく、寝ているすきを狙って僕の部屋でどんちゃん騒ぎをする他の村民数名がまずは逮捕されるべきである。床をきしませる両足に遠慮はなかった。結果的に、僕の探し物である書類はユウサク宅で見付かった。彼の荷物に紛れていたようだ。

 書類をポケットにしまう寸前に、一瞬だけ手を止めて、客観的に自身を観察した。クチナシ村法律の第二条は『奪う行為に情状酌量の余地はないものとする』である。所有者の移転がなされる際には自分の行為から『奪う』を否定できる材料を見付けておく必要があった。書類の中身を確認し、それが間違いなく注文書で、『細井こおろぎ様』と僕宛ての記載もあったので、違法行為とは認められないはず。書類をポケットに入れた。


 しかし、重大な問題は、法律がどうこうというものではなかった。

 ユウサクが、姿を消していた。

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