第5話 巨乳美少女の胸とお尻と太もも

「ち、違うぞっ! ライリーはどうだか知らないが、俺は師匠として、アリスの動きをしっかり見ていただけなんだからな?」

「あっ! 師匠……汚えっ!」


 師匠も俺と一緒に揺れるアリスちゃんの胸を鑑賞していたのに、突然裏切りやがった!


「ふはははっ! 俺様は師匠だからな。大抵の事は許されるんだよっ!」

「許しませんっ! 師匠は罰として、お昼ご飯抜きです」

「ちょっ、アリス! それは酷いぞっ! 腹が減っては何にも出来ないじゃないかっ!」

「今まで何度も注意してきたのに、全然聞いてくれないからですっ!」


 えっと、今まで何度も……って、師匠は常習犯かよ!

 だけど、揺れるアリスちゃんの胸は、視線が引き付けられる凄い魔力があるから、仕方が無い気もする。

 俺も、注意されても抗える気がしないしさ。

 だって、稽古着を押し上げる大きな膨らみが、バインバインって揺れるんだぜ!? こんなの絶対見ちゃうだろ!


「ライリー君。今回は許すけど、次からは私の胸を凝視するのはヤメてね?」

「……善処します」

「善処じゃなくて、私としては約束して欲しいんだけどね」

「分かった。じゃあ、アリスちゃんのおっぱいも捨てがたいけど、今から太ももを見る事にしよう。稽古着の短パンからスラリと伸びる、細いのに柔らかそうな脚……これぞ、至高!」

「……ライリー君も、お昼ご飯抜きね」

「えぇっ!? 何故っ!?」


 アリスちゃんが胸はダメっていうから、柔らかそうな白い太ももへシフトしたのにっ!


「ふむ、ライリーよ。アリスの太ももに目を付けるのは悪くないな。だが、引き締まった小さなお尻も良いと思わないか?」

「師匠。確かにお尻も良いんだけど、俺としてはやっぱり可愛いアリスちゃんを正面から見たいんだ! となると、後ろからしか見えないお尻は……くっ! 巨乳美少女アリスちゃんを下から見上げるか、後ろから見るかで悩むっ!」

「二人とも……外で修行してくださいっ!」


 ヤバい。アリスちゃんが怒ったーっ!


「……か、可愛いとか、そんな事言われても……」


 アリスちゃんが何か呟いていたけど、顔を真っ赤に染めているし、きっと相当怒っているのだろう。

 一先ず師匠と共に外へ出ると、


「仕方がない。流石にここでデカい魔法を使う訳にもいかないし、昼飯までひたすら走るか」

「あの、師匠。俺、魔道士になりたいんですけど」

「魔道士や賢者にも体力は必要だ。いざ戦闘となった時、動けませんでは話にならんからな。それに俺の見立てでは、ライリーは攻撃魔法を得意としているが故に、すぐに戦闘が終わってしまい、持久力が無いだろう」

「えっと、体力はそれなりにありますよ? 一応、剣も使えるし」

「いや、俺が言っているのは、戦闘持久力の話だ。基礎訓練でもやったが、魔王と戦うのであれば、常に防御結界を張りながら、走り回って攻撃を避けたり、結界を維持したまま攻撃魔法を放ったりしてもらう必要があるからな」


 うげっ……つまり、さっきの基礎訓練を昼まで続けるのか。

 俺にとっては、かなりキツいんだけど。


「……って、俺魔王と戦うなんて言いましたっけ?」

「いや、言ったぞ。魔王でも何でも倒してやるって」


 そんな無謀な事言ったかな?

 ……あ、言ったわ。アリスちゃんと同じ家に住めるって言われて、何でもするって言っちゃったよ。


「仕方が無い。アリスちゃんとの楽しいイチャラブ生活の為、頑張るか」

「おー、その意気だ。きっとアリスも満更じゃないだろ。なんせ、この街でアリスが入門テストを担当してから、初めての弟子だしな」

「えっ!? つまり、一人も合格者が出なかった……全員殺したって事ですか!?」

「殺した? アリスは、入門テストを受けに来た奴にそんな事を言っているのか? まぁ本気で試験に臨めって事を言いたいだけで、アリスは殺したりしない……というか、出来ないだろ。虫の一匹も殺せないからな」

「あ、そういう事か。マジで殺そうとしてるのかと思ったよ」

「ないない。アリスは才能はあるんだが……優し過ぎるのが欠点だからな」


 あー、分かる。アリスちゃんは可愛い上に、動く優しくて、きっと料理も上手で……うん、天使! きっと天使の生まれ変わりに違いないっ!


「じゃあ、そのアリスが平然としている基礎訓練を、ライリーも平然と出来る様に頑張ろうか」

「う……そ、そうですね」

「じゃあ、風の結界を張りながら、走り込むか。とりあえず、少し行って街を出た先に森があるから、その周りを一周してみろ。ただし、風の結界が解けたら、百歩後ろからやり直しな。あと、防御魔法以外の使用は禁止」

「ぐ……わかりました」

「あ、そうそう。その森は魔物が出るけど、森の中から魔物が出てきても、攻撃魔法は禁止な」

「は!?」

「ドラゴンよりは弱いから大丈夫だ。はい、スタート! 昼飯までに帰って来ないと、アリスの手料理が食べられないぞー!」


 くっ……アリスちゃんの美味しい手料理か。

 それは食べたい! というか、普通に昼飯抜きは辛い!

 アリスちゃんの事を考えながら、全速力で走る事にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る