第4話 スタイルの良い巨乳美少女アリスちゃん
「では、今日からライリーも俺の弟子として、アリスと共に魔法の訓練に励んでもらう」
「はい! よろしくお願いいたします」
「先ずは、いつもアリスがしている基礎訓練――まぁ準備運動みたいなものだな。それから始めようか」
つい先ほど、正式に師匠の弟子となり、魔法を教えてもらう事になった俺は、訓練場の隅に荷物を置き、渡された稽古着に着替える。
一方、アリスちゃんもワンピース姿から稽古着に一瞬で着替えていた。
……つまり、今の服は本物の服ではなくて、先ほど同様に魔装束という事だ。
「言っておきますけど、訓練中に魔力解除魔法を使ったら、本気で怒りますからね?」
俺の視線に気付いたアリスちゃんが、ジト目を向けてくる。
さっきの入門テストで、魔力解除を使ってアリスちゃんを全裸にしてしまったのは事故みたいなものであり、故意ではないのに。
でも……うん、眼福だ。
とても良い物を見せていただきました。
「ちょ、ちょっと! 今、変な事を考えていませんか!?」
「え? いやいや、別にアリスちゃんの裸を思い出したりしてないよ?」
「やめてくださいっ! 早く忘れてくださいーっ!」
いやー、アリスちゃんってスタイル良いよね。
……言ったら本気で怒られそうだから、言わないけど。
「お前らさぁ、イチャつくのは俺が帰ってからにしろよ」
「分かりましたっ!」
「な、何が分かったんですかっ!」
アリスちゃんに詰め寄られつつ、先ずは準備運動だという基礎訓練が始まった。
……始まったんだけど、これが準備運動!? マジで!? めちゃくちゃキツいんだけど。
「どうした、ライリー。ただ、風の結界を纏い続けるだけだぞ? アリスなんて、涼しい顔でやってるぞ?」
「くっ……ただ同じ魔法を使い続けるだけが、こんなにキツいなんて」
「これ、キツいんですか? あんなに凄い魔力を出力可能なのに?」
今、自分の周りに小さな空気の膜? のような球状の結界を張り続けているだけなのだが、作った結界を維持するのが結構辛い。
というか考えてみたら俺、この手の結界系の防御魔法って、殆ど使った事が無い気がしてきた。
結界とか貼らなくても、先に溜めた魔力で大体一撃で勝ててきたもんな。
今回もアリスちゃんを一撃で戦意喪失させられたから良かったものの、あのまま戦いが続いていたら、ヤバかったのかもしれない。
「ふむ。見た所、ライリーは最大出力は凄いが、魔力の制御は苦手って感じか。短期決戦で倒せる相手なら良いが、強敵相手だと苦しくなるな」
「う……確かに。田舎暮らしだから、狩る相手が野生のドラゴンくらいしか居なかったからな。いつも一撃で倒してしまっていたし……」
「なるほど。ドラゴンくらいは倒せるのか。ならば、最低限の強さはあるようだな」
俺と師匠の会話を聞いて、アリスちゃんが怪訝な表紙を浮かべる。
おそらく、ドラゴンしか倒せないの? という事だろう。
アリスちゃんに良い所を見せる為にも、しっかり修行しないとな。
それから、結界を維持したまま走ったり、剣の素振りをして、結界が解けていると注意されたりしていると、
「よし。基礎訓練終わり。ライリーは、俺が居なくても基礎訓練を毎日やるように」
「うげ……分かりました」
俺が魔力のコントロールが苦手だと即見抜かれ、毎日やれと言われてしまった。
しかし、自分でも魔法の維持が苦手だったなんて、知らなかったからな。やるしかないか。
「じゃあ、ここからは個別メニューだな」
「えっ!? アリスちゃんと一緒に修行出来るんじゃないんですか!?」
「いや、基礎訓練はともかく、個々の能力に合った修行をしなければ意味がないだろ」
なるほど。言われてみれば、確かにそうか。
人によって使えるスキルも違うし、長所や短所も千差万別だしな。
「そもそも、ライリーは魔法をメインにしていきたいんだよな?」
「はい、そうですけど?」
「アリスは魔法もそこそこ使えるが、本人の志望は近接戦闘だからな」
近接戦闘? ……って、要は殴り合ったり、剣で斬り合うって事か!?
「えぇっ!? 意外だ……こんなに可愛いのに、怪力キャラなのっ!?」
「か、可愛いだなんて……って、誰が怪力キャラですかっ!」
「違うの?」
「違うわよっ! 私は技とスピードを活かした戦闘スタイルですっ!」
どうやら拳を使った戦い方は合っていたけど、怪力キャラではないらしい。
だが、これで一つ疑問が解消した。
先に弟子入りしていたアリスちゃんが、魔法勝負で俺に負けたにも関わらず、そんなに気にしていないのは、そもそも魔法を主としていないからか。
……これ、もしも魔力解除でアリスちゃんを全裸にせず、まともに鬼ごっこをしていたら、勝てなかったかも。
「まぁそういう訳で、アリスにはアリスの。ライリーにはライリーに適した修行があるんだよ」
「なるほど。……師匠。少しだけで良いから、アリスちゃんの修行を見学しても良いですか?」
「それは構わんぞ。魔法を使う者でも、近接戦闘をする者の動きを学ぶのは悪くないからな」
そう言って、師匠から何か指示されたアリスちゃんが激しく動く。
俺は近くに座り、その様子を一瞬たりとも見逃すまいと、目を見開いてアリスちゃんの姿を見つめていると、
「……なるほど。そういう事か。ライリー……なかなかやるじゃないか」
流石は師匠だ。
俺の視線から何を考えていたか分かったらしく、俺の隣に座って、一緒にアリスちゃんを見つめだす。
激しい動きに伴い、バインバインと上下に激しく揺れるアリスちゃんの大きな胸を凝視していると、
「二人とも……何処を見ているのよっ!」
アリスちゃんに気付かれ、二人揃って怒られてしまった。
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