完了
夕方、アイリスが昨日と同じように不思議な光の中から出てきた。
「お久しぶりです!約束通り対価を受け取りに来ました!っと、その前に一応、捕まえたので見ますか?信用して頂くためにならお見せできますが、どうしますか?」
「見られるんですか?…一応、見たいです。」
少し迷ったが、確認のために見ることにした。
私の言葉を聞いたアイリスの手のひらの上に水晶のような丸い透明な球が現れた。
「これを覗いてみてください」
そう言われたので覗いてみると、そこには、椅子に縛り付けられたシュンの姿が映っていた。
「確認できたようですね。では、対価を頂きます。」
そういうと、アイリスの手のひらの上の水晶は消えた。
私は、アイリスにイヤリングの入った袋を渡した。
「イヤリングです。…で、血ってどうするんですか?」
「それはですね、私が良いって言うまでそこから動かないでください。」
アイリスの手の上に100と書かれたボトルのようなものが現れた。
私のほうにボトルを持っていない方の手のひらのを向けて、何か小さくつぶやくとボトルの中に赤い液体が溜まった。
「はい、もう良いですよ。これで私は約束した分の対価は受けとりました。では、失礼します」
アイリスはそういうと、淡い光に包まれて消えてしまった。
まるで夢のような感じだ。
アイリスがいた痕跡は全く残ってない。
広告はいつの間にか消えていた。
後日、大学へ行くと、シュンが消えたと噂になっていた。
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