第229話 つんでれ 😹

 

 

 道路端に茶色い大きな猫ちゃんが腹這っていたので、声をかけてみました。

 

 ――猫ちゃん、おはよう。🐈

   そこにそうやってたの?

   よかったね、元気そうで。

 

 見知らぬオバサンを、ちらっと見た猫は、太い尻尾をお義理ほど振りました。

 でも、本当に関心があるのは、ずっと遠くを歩いている柴犬さんみたい。🐕

 

 ――じゃあ、オバサン行くよ。

   いいのね、行っても(笑)

   じゃあね、また会おうね。

 

 猫はふたたびお義理に尻尾を振ってくれましたが、視線は相変わらず犬に……。

 

 ――猫はツンデレというけど……。

   こういうことを言うのかしら。

 

 なんとなく納得のような、そうでもないような気持ちで立ち去るオバサンでした。

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