第5話 新生活
アリアスの町について二日目。町の広場から目抜き通り沿いにちょっと入った家がカミユとエリスに割り当てられた。隣の広場に面した大きな屋敷は、養父であり、アリアスの町の町長を務めるラキアス卿の邸宅であった。ラキアス卿からは一緒に住まぬか?とも言われていたが、小言を言われることよりも、養父に迷惑をかけたくないという気持ちから、同居を断った。
入植地は帝国の入植計画のもとに建設されており、基本的に住居は帝国からの支給であった。ただ、帝国内でもかなり東の端に位置し、モンスターの居住地に対しては最前線ということもあって、町全体の入居率はようやく3割を超えた程度であった。
ドンドン、カミユの家のドアが叩かれる。
「はい、どなたですか?」
エリスが答えながらドアをあける。
「あ、エリス、おはよ」
カミユが出てくるかと予想していたミオはちょっと面喰って、平凡な挨拶を返した。
「おはようございます、ミオさん。カミユ、今顔洗ってます。呼んできますか?」
「あ、いや、上がって待たせてもらっていい?」
「ええ、どうぞ」
エリスの招きでミオが家の中に入る。
「お、予想よりも片付いてる。これ、エリスがやったの?」
「二人でやったので、結構すぐに片付きましたよ。あ、えと、お客様がきたときはおもてなしをするんでしたよね? お茶とか……」
「いい、いい」
笑いながら右手を横に振って
「お茶なんて買ってないでしょ? それに、ラキアス卿の家ならいざ知らず、普通の家ではお茶なんて出さないわ。そもそも置いてないもの」
「そうなんですか? ラキアスさんの家では昨日お茶をいただきました」
「ま、ラキアス卿は町長だからね、お偉いさんのおもてなしってやつ」
「はぁ、お偉いさんですか……」
「エリス、少しずつ教えてあげるから、そんなに急がなくていいわ」
「はい、ありがとうございます」
ほのぼのとした雰囲気を楽しむ二人。そこに、
「あ、おはよ、ミオ」
「おはよ、ねぼすけカミユ」
「朝から掛け合う元気ないよ」
そっけない返しをするカミユ。
「ま、あんた、朝弱いしね、それとも昨日の夜はがんばったのかなぁ? エリスと……」
「ぶっ、ミオ、あんた、朝からテンション高すぎだろ! そんなわけないっての!」
「はぁ、面白くないわぁ……」
あからさまに落胆するミオ。話が見えないエリス。取りあう気0のカミユ。
「ミオの用件というより、俺の頼みの方で来てくれたんだろ?」
「うん、そうよ。たのしみだわぁ、エリスとデートですもん!」
「デート?」
「はぁ、もう、なんとでもいってろ! はい、これ軍資金」
カミユは手に持っていた麻の小袋をミオに手渡した。
「いくら入ってるの?」
「5000ゴールドだけど」
今度はミオが噴き出した。
「ぶっ、5000ってあんた、貴族の服でも買うつもりなの? 売ってないわよ!!」
「貴族の服ってつもりはないけど、女の服って男より高いだろ? ちょっと値段とか、わからなくて」
「そりゃ、男のよりは高いけど、日常品買うのなら、1000もつかわないわよ」
「あ、冒険用も含んでるよ」
「あ、なるほど、でも、こんな田舎でいい防具なんて手に入らないわよ」
「まぁね、でも、女性用って、仕立てないと無理だろ?」
「仕立てるのはしょうがないけど、まぁ、私のレザーアーマーみたいな感じか、それでも1000はしないわ。500ゴールドくらいよ」
「そっか、余ったら返してくれればいいよ。お昼ご飯とかはミオの分も使っていいよ」
「私の服買うのにとかは?」
「テオに出してもらえよ。テオだってそこそこ持ってるだろ!」
「ケチ、ってでも、この5000ってもしかして、あっちのお金?」
「ん、ああ、飛空艇の資金の方から出したよ」
ここまでミオとカミユのやり取りを聞いていたエリスが質問する。
「飛空艇の資金?」
「ああ、カミユは生活費と飛空艇の資金別にしてるのよ。お金に関してはしっかりしてるのよねぇ~。このあたりはラキアス卿さすがって感じ~」
「ま、ね、昨日おやじのところに行ったのは、それが目的だったしね」
「いいんですか? 飛空艇のお金、それも私の服とか防具とかに使って」
「一緒に冒険行ってくれるんだろ? なら、もう、俺一人の夢じゃない。二人の夢だしね」
「カミユ……」
感動して見つめるエリスと照れるカミユ。
「あ~、はい、ごちそうさま。んで、エリス、今からいける? 町?」
「あ、はい、大丈夫です。あ、カミユ、今日は、」
「今日一日ミオと一緒に町周って。俺は2,3か所行くところがあって、お昼はテオと飯食いに行くと思うし」
「どうせ、ラッシュの店でしょ?」
「あそこしかないじゃん、食いに行くっていったら」
「んじゃ、お昼頃、診療所かここにいて。4人で行きましょ」
「りょ~か~い。んじゃ、テオの手伝いを午前中に済ますかな」
「それじゃ、エリス。いきましょ」
「はい」
「いってらっしゃい、エリス、ミオ」
「いってきます」「いってくるわ」
二人の声が唱和する。
(目抜き通り)
「エリス、結構時間あるから遠回りでもいい?」
「はい、その方がうれしいです。この町のこといろいろ見て回りたくて」
「いい傾向ね。人のことを知りたいって大事なことよ」
「はい!」
姉妹のようなやり取りで歩む二人。
「この辺りは、住居、カミユの家もその一つよ」
「あの白い石と土でできた家が、テオさんとミオさんの診療所ですよね?」
後ろを振り返って、カミユの家と道を挟んで反対側の家を指さすエリス。
「ええ、一階が診療所で二階で寝たり、台所があったりするの」
「二階だけで生活するって狭くないですか?」
「私は、診療所でテオの手伝いをするか、寝るぐらいしかしないし、テオはだいたい診療所の方にいるからね。カミユの家の方が広くて使いきれないって思うくらいだもん」
「カミユの家、入ってびっくりしました。一つの部屋にあんなに本があるなんて」
「あの子は、本当に飛空艇が好きなの。それで飛空艇に関する古文書読み漁ってるのよ」
母親がしょうがない子供の話をするようなそんな表情を見せるミオ。
「昨日の夜カミユがずっと飛空艇の話を聞かせてくれました」
「つまんなかったんじゃない?」
「そんなことなかったです。空を飛んでどこか別の場所に行くとか、封印された飛空艇の話とか、エルフの森では聞いたことがない話ばかりで。ものすごく楽しかったです。それに……」
「それに?」
「カミユが飛空艇の話をしているときの顔、なんか、うれしそうというか、輝いている感じで、もっと見ていたいって、そう思いました」
ミオはエリスの顔を見て、微笑んだ。
「エリス、ずっとカミユのそばにいてあげて。心からお願いするわ」
「はい。もちろんです。私もずっとそばにいたいと思ってます」
母親の顔をしたエルフはにこやかに隣のエルフにほほ笑んだ。
「よっし、今日は私がんばっちゃおうかなぁ~~。気合い入れていくわよ! エリス」
「はい!」
(市場通り)
「あそこが薬屋、あっちは雑貨屋、皿とかやかんとかを売ってるわ。看板で覚えて」
「はい! あの看板のお店は?」
「あそこは服を扱ってるの。でも、見て看板は男の服でしょ? あそこは男の服しか扱ってないの。ま、あそこには行くことはないと思うわ。それよりこっちね。今日の目的地は」
エリスを促して、少し大きめの建物の前に到着した二人。
「大きいですね。看板は服? 女性の服ですか? これ」
「あたりよ、エリス。飲み込みいいわねぇ、どこかの誰かさんとは大違い」
「どこかの誰か?」
「入りましょ!」
エリスの疑問をよそに店に引っ張り込むミオ。
(女性向けの服屋)
「エリア~いるよね~」
「当たり前だろ、私の店なんだからさ」
「まま、ちょいと今日は腕の振るい甲斐があると思うわよ~~」
「へぇ、噂のカミユの花嫁か…… ?!」
ふとミオの隣を見た店主の目がエリスに釘付けとなる。脇にいた店員のマイネも目は同じ動きだが、戸惑った表情を浮かべた。
「あの、エリスと申します。よろしくお願いいたします」
ぺこりとお辞儀をするエリス。店の二人はエリスから目を離せずしぐさのすべてを目で追う。
「おいおいおいおい、おい!!! どうやってカミユはこんな娘見つけたんだよ!!!」
「一年越しに通い詰めたって感じかなぁ~~」
エリアの驚いた顔に満足げなミオが自慢げに答える。
「あんた、エルフか…… これまでにお目にかかったことがないくらいの美人だねぇ~~」
だれかとは大違いという言葉は商売人として腹の中に飲み込んだ。
「あ、エリス、これから先いくらでも聞くセリフだと思うけど、美人とか美しいって言葉は全部流しなさい。ありがとうございますといってすぐに忘れなさい! カミユのために」
「え? あ、カミユのために…… わかりました。ありがとうございます」
エリアに対して再度お辞儀をするエリス。
「ちょ、ミオ、どんだけ肩入れしてるんだ? カミユに」
「カミユにじゃないんだけどね、これが…… 」
少し的を外した言葉に、半瞬頭を巡らせるエリア、そして唐突に思い当たる。
「ええ?! 嘘だろ? おい、はぁ~この娘が、カミユのことをねぇ……」
「私から見たら、マイネでもシルスでも、カミユにはもったいないと思うんだけどねぇ」
いきなり自分の名前がでて驚くマイネ。
「え? え?」
人の限界まで顔を赤らめるマイネ。
「とはいえ、冒険についていきますって娘は、エリスだけかなぁ……」
天国の次に、絶望のどん底にたたき落とされるマイネ……
「冒険…… わ、私……」
ついていきたいと思っても、ついていけない自分を自覚して言葉を紡げない。
「まぁ、しょうがないわな。で、ご用件は?」
エリアは商売人の顔に戻って、ミオに対して商売を始める。
「一通り日常生活を送るための服。もちろん下着もね。あと、冒険の鎧の下に付ける服も」
「わかった。マイネ、採寸してくれ」
「あ、はい。ではエリスさん、こちらへ」
「はい、お願いします」
マイネとエリスは、カーテンの向こうへと消えてゆく。
「んで、ほんとのところはどうなんだ? ミオ」
興味深々で秘密を聞き出そうと身を乗り出すエリア。
「ホントのところねぇ~私が見る限りは、ホントに二人とも、それも同時って感じ」
「そんなこと、酒場の弾き語りでしか聞いたことがないぞ!」
「ホントにあるのねぇ~~どこの王子様とお姫様何だか…… でも…… 」
「でも?」
「なんとなく、あの二人、似てる感じがするの。何がって言えないんだけど……」
「ふ~ん」
納得したのか、してないのか、エリアの顔色は複雑な色をしていた。
「あ、あの、エリアさん」
困った顔をしたマイネがカーテンの向こうから出てきた。
「ん? どうした? マイネ」
「それが…… 」
エリアに耳打ちするマイネ。
「90だぁ~~~!!!」
誰かに聞こえないか、顔を真っ赤にして左右を見渡すマイネ。
「うちにはないだろ! そのサイズは」
「はい、二つ下のサイズまでしか置いてません。下着から仕立てないと……」
「ちょ、それ、上? 下?」
ミオがちょっと信じられないように確認する。
「上です。下はまだサイズがあります」
自分の胸を見て、ミオはエリスがいる方向を見てつぶやいた。
「エリス、あなた、エルフじゃないのかしら……」
小一時間の格闘の末、大半の服が仕立てないといけないことが判明した。
「これ、それなりの金額になるが、いいのか?」
「まぁ、お金は気にしなくていいわ、スポンサーはカミユだし」
「わかった、前金で1000、受け取り時に500。4,5日かかるが時間もいいか?」
「うん、面倒かけるけどお願いするわ」
「商売だから面倒ではないが…… まぁ、カミユ相手なら心配もないか」
「ちょっかいもすぐに来なくなるわ。あの娘はエルフなのよ?」
いぶかしがるエリアに耳打ちするミオ。
「??!!!」
絶句して、立ち尽くして、そして、納得するエリア。
「あ、そ、そう…… はは、ははははは」
エリアの反応に満足して、エリスを促して店を出るミオ。
「それじゃ、頼んだわね~~」
バタンと扉が閉じる。
「あの、エリアさん、最後のミオさんの話って?」
「あのエルフの年はな…… 」
少し前のエリアの表情を2倍に濃くしたようなそんな表情がそこにあった。
(昼過ぎの広場)
「それじゃ、あとよ・ろ・し・く!!」
バンと力強く扉を閉めるミオ。顔にはわずかに疲労の色がうかがえる。
「あ~も~、絶対次は別の店で仕立てる! あのおやじの目つき…… 思い出しただけで腹立つわ~~」
武具屋のおやじがエリスの体を触ろうとするのを、相当な剣幕でまくしたてて阻止し、その上、わけがわからず立ち尽くすエリスに対しても、ほとんどしかりつけるようなレクチャーを行ったのだから、疲れも当然だろう。
「やはり、ここでしたか」
ささくれ立った心を刺激しない声が聞こえる。
「ああ、テオ、そか、もうお昼かぁ」
「ミオ、ありがとう。ごめん、迷惑掛けて」
カミユが愁傷にも声をかけてくる。横のテオも顔はねぎらってくれている。
「いいのよ、どっちかっていうと、自分がしたくてやってるようなもんだし、それに……」
「それに?」
カミユにはそのあとの言葉が想像できなかった。
「この後は、食いまくりよ! そっちの覚悟はできてて? カミユ」
「お好きなだけどうぞ~」
「がんばったかいがあるわぁ~~、カミユ愛してるぅ~。お金だけねぇ」
本当は怒りの矛先が食事に向いて安堵したカミユの言葉だったが、気前の良さと受け取ったミオの勘違いをそのまま利用することにした。
「なんか、自分の飛空艇がミオにかじられてる気分だよ……」
テオが横で噴き出した。どうやらつぼにはまったらしい。
ミオはエリスの手を引っ張って、ラッシュの店に入っていく。
「テオ、俺たちも行こうよ」
「あはは、え、ええ、先行っててください。ちょっと苦しくて」
「A定でいい? 注文しとくよ~」
「ええ、それでお願いします。もう少ししたら行きますよ。はぁはぁ」
肩で息をするテオを置いて、カミユも扉を開けて中に入った。
(ラッシュの店)
昼飯時を少し過ぎていたが、どうやら食事の後たむろしていた人間が結構いたらしい。というのも、座席はほとんどあいているのだが、なぜか一部に人だかりができていた。いつもは自分も中心にいるのだが、今日はミオが先行してくれているので、若干心にゆとりがあるカミユであった。
と、唐突に横から不機嫌が声が飛んできた。
「突っ立ってないで席について注文してよね」
注文を取りに来たラッシュの娘のシルスが、元気の良さはそのままに、機嫌だけが悪く声をかけてきた。
「あ、いや、注文はA定食二つ。テオの分も含めて、ね。座席は、今近寄れなさそうだ……」
おかみさんもこっちに気がついて、人だかりを追いやろうとしてくれているが、効果はなさそうである。
「どうしたらいいの? カミユ」
カミユの小声のアドバイスを聞いたシルスは、おかみのオリアに注文を伝えて、人だかりの中心に向かった。しばらくして、どよめきとも悲鳴ともつかない声があがって、人だかりはちらばるか、店を出ていった。カミユに尊敬というか、畏怖というかそういった視線を投げかけて……
人だかりの中心だった場所には、ミオとエリスと立ちすくんだままのシルスが残っていた。
「あれ? カミユ、まだ座ってなかったんですか? とにかく座りましょうよ」
ようやく入ってきたテオに促されるように座席に着く。
「カミユ、あんたが年増好みだったとは……」
どうやら少し錯乱しているらしい、エリスはともかく、真横に悪魔がいるのに怖いもの知らずのセリフを口にするシルス。
「お嬢さん、それって、どうゆう意味かしら?」
「はっ! いえ、私は何を…… あは、ははは、やだわ、ミオお姉さまったら、怖い顔して」
「あの、私、良く分からないんですけど、私の年って何かおかしいですか? みなさん、不思議な顔をされているのですけど」
エリスは素直に疑問を口にした。テオもミオも難しい顔をして悩み始めた。
「ん~、まぁ、人って自分の想像の外にあるものをなかなか受け入れられないからね。人間の寿命なんてたかだか70年くらいだし、受け入れられるまで悩むような感じかな。エリスだってなかなか森の中から出て来れなかったじゃない? それと同じだよ」
テオとミオは先ほどのシルスと同じ顔になってしまった。エリスはものすごく納得したようだった。
「カミユ、あなたはどうやってその見識を身につけたのです?」
表情は変わらないままテオが質問してきた。
「見識? そんな大層なものとは思わないけど、俺古文書とか読んでて、世界って広くて深いんだなぁって。だけど、それを知らない人も多いし。知らない人に説明すると結構、信じてもらえなかったりするんだよね~」
「はは、なるほど、何千年もの歴史に比べれば、エルフの年齢なんて大したことないですね。確かに」
テオもミオも少しだけカミユの大きさを見直していた。
「シル、残りはこんどくれ」
おかみさんがミオとエリスの分の食事を持ってきた。すぐ後に、テオとカミユの分も運ばれてきた。食事を食べながら雑談をしていた4人だったが、徐々にミオがデザートで何を食べるかという話になり、ミオとテオのデザート論争で食事の後の予定が決まっていった。
(夕暮れの帰り道)
「ちょっと、今日は、食べすぎましたかねぇ~」
つぶやくテオに消化に効く薬を要求するミオ。
「今日はどうだった? エリス」
自分と一緒にいなかった初めての日の感想を知りたくてカミユは直接聞いてみた。
「すごく楽しかったです。いろんなところに行きました。食べ物もですけど、お店とか服屋とか。里にいた230年に比べたら、ちょっとすごすぎて目が回りそうでしたけど。」
「そうそう、そういや、ホント驚きなのよ、あのスタイル、エルフとは思えないわよ。エリス、あなたエルフじゃないんじゃない?」
「耳だけエルフに言われたくないセリフだろうね」
エリスはきょとんと聞いている。
「ちょっと、あんたの目は節穴? どっからどう見たってエルフでしょうが!」
「性格、発言、行動、その他もろもろ含めて、耳がとがってる方がおかしくない?」
「ほほぅ、なかなかのものいいねぇ、カミユ。覚悟、できてんでしょうねぇ……」
闇に落ちんばかりのダークなオーラを漂わせたエルフが、うっすらと笑みを浮かべていた」
さすがの迫力に、後ずさるカミユ。
「あ、え? いや、いつもの掛け合いだよ…… ね?」
「今日があんたの命日よ!!!」
「ひぃ!!!」
全力で走り去るカミユ。同じ速度で追いかけるミオ。
今日も世界は平和であった……
新しい土地、新しい町、それでも一日の終わりは
依然と同じ雰囲気を醸し出していた。
新しい町の住人が望んでいるかどうかはわからないが……
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