第10話魔王様、部下の部下の行動までは把握できません

 山守の長の名前はデビンという。山守の中でも長身で155㎝ある。

 山守の体形は短身長で体格がずっしりとあり筋肉質でときどきドワーフと間違われる事があるが種族は人間である。

「デビンさん、出会えてよかった」

「こんな時期にここで会うなんてめずらしいな」

 山守は移動するするためダリウスが箱の注文をする時はきまった月に決まった場所で注文する事にしている。

「探してました。いつも注文する期間より少し早いんですが新しい牛乳瓶の箱を作って貰いたいんです」

 この場を取り繕う為の嘘ではなく本当にダリウスは探していたのだ。シルビアが何かを思って偽の魔王討伐隊の募集をかけた。その時にシルビア自身が立つ台に牛乳瓶の箱を使いいくつか壊れてしまったのだ。

「もちろんだよ」

 キュロの方をダリウスは見る。その視線をデビンがおう。そしてあははとから笑いをした。

「あ、ダリウス君はさすがだなぁ。僕たちにあった時に見たいにこのキュロを見て驚かない」

「え、まぁ」

 ダリウスは曖昧な返事をした。

「見てわかるが魔物なんだ。こいつの名はキュロといって山の中で暴れてるのみて隠れていたんだが・・・」


 デビンと山守の一族が山の中を移動中に暴れているキュロを見かけた。明らかに魔物だとわかり隠れてその魔物が通りすぎるのをまっていたが一向に移動しない。魔物のはずなのに人の言葉を話していた。

「かゆい!かゆい!」

 大きな一つ目しかなくそのめは充血しておりその目からは大量の涙を流していた。

 デビンとその一族は話し合い。かゆいなら冷たい水で冷やせばと結論にいたり近くの冷たい地下水がでている所がありそこから水を汲んできてその魔物に水をかけた。

 一瞬、その魔物はカーっと怒りを露わにしたがかゆみが少し引いた事に驚きその水のでどころを探し始めた。肩を寄せ合いぶるぶると震えてるでデビン達を見つけた。

「もしかしておらの為に?」

デビン達はこくこくと頷いた。


「そんな感じで仲良くなり私たちの一族の手助けをしてくれるようになったんだよ。キュロは大きしから丸太なんか何本も軽々と運んでくれる。ホント、大助かりなんだ」

 キュロはてへへと照れた笑いをした。

 どうしたらいいか、ダリウスは悩んだ。魔物は相手の感情に反応するこのまま魔物、キュロに対して良い感情をもっていれば普通に過ごせるが敵意が生まれたりこの山守達ではなく敵意をもった者が現れればどうなるかわからない。

 キュロには魔王城にきてもらい話し合いだな。なんとなくシルビアに会いにきた理由もなんとなくわかったしなぁ。

 しばらく山守達とお茶をしながらダリウスは過ごした後、キュロに一度、城に来なさいとだけ伝えてその場を去った。

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