第23話 遥華様は問い詰めたい ④
「待ってください遥華様!!オムツなんて履かせたらダメじゃないですか!!そんな事しちゃったらイケメンがお漏らしして恥ずかしがる絵が見れないじゃ無いですか!!【はぁ…はぁ……///】」
「助けてくれるんだと思ってあんたを少しでも信じた俺がバカだった!!」
救いの手かと思えば蓋を開けてみたらいつも通りの鈴だったことに千翼は一瞬でも信じた自分の頭を壁に思い切り叩きつけた
ちょっと涙が出る程痛かったがこの際そんなことはどうでもいい
「ん〜…それはそれで効果的かもしれないけどそれはやっぱりやらなくていいかな〜?」
しかし遥華は興奮気味の鈴の提案をあっさり拒否したのだった
彼女の今の心境ならば鈴の提案をあっさり受け入れるとばかりに思っていた千翼は少し安堵した
「ほ、本当か遥華!?こんな仕打ちを受けて今更な感じがするかもしれないけど恩に着るよ!ありがとう!!」
「えへへ、でもそんな気にすることなんかないよ?だってち〜ちゃんには【人間の尊厳】位は持っててもらわないと困るからね〜。」
「【人間の尊厳】!?お前俺を従者から奴隷にするつもりなのか!?って言うかお前は俺に何するつもりだったんだよ!!」
笑顔でとんでもないことを言い出した主人に千翼は身体中の穴という穴から汗が出ている感覚を味わった
「もう浮気なんかしない?」
「浮気も何も俺はお前と夫婦でもなければ恋人じゃ…いだだだだだ!!?あ、足!足の指が砕け散りそ…ぎゃああああああああああ!!!」
遥華の言葉を千翼は否定しようとしたがその瞬間、遥華は千翼足の指を思い切り踏み抜いたのだった
その上まるでタバコの残り火を消すかのようにグリグリと足を捻り更に痛みを強めていった
「もう浮気なんかしない?」
「分かった!浮気しないからお前のそのRPGである強制イベントみたいな詰め寄り方すんのやめてくれよ!それリアルだと本当に怖いんだよ!!」
あれゲームとかなら特に気にしないけど現実世界で話し相手がこんな答え方しかしなかったらすっごく怖いと思いません?
「それでは私に付いて来てください」
「あ、すみません。トイレ行きたいのですが…」
「それでは私に付いて来てください」
「あ、あの…本当に漏れそうなので行かしてはもらえませんか?」
「それでは私に付いて来てください」
「…………はい【ジワアァ】」
そう言う点だけ言えば現実世界で本当に良かったと思います
「それじゃあち〜ちゃんにはこれから禊を受けてもらうからね?」
千翼の懺悔に満足した遥華は千翼の頭を撫でると禊という名の罰ゲームを千翼に向かって宣告したのだった
「え〜?もう終わりにしちゃうんですかお嬢様?まだまだ千翼くんの恥ずかしい顔を撮り足りないんですけど〜?」
「ち〜ちゃんが浮気をしないって約束してくれたからもう拷問する必要ないからね〜。鈴さんだって沢山撮ったんだからもう良いでしょ?」
「へぇ〜い」
鈴は明らかに不満を漏らしたのだったが遥華の言い分を聞き鈴も渋々だが受け入れるのだった
因みに鈴がどれくらい千翼の写真を撮ったのかは千翼には分からなかったが受けたフラッシュの数は有名人の記者会見並みだったので少なくとも500は有に超えているだろう
「な、なぁ遥華?嫌だとかやりたくないとは言わないが禊って一体何するんだ?禊って言葉だけで無性に怖いんだけど…」
鈴に縄を解いてもらいつつ千翼は遥華が先程言っていた【禊】という一文字だけなのにヒシヒシと伝わってくる怖いワードに恐怖を抱いていた
「ふふふ、そんな不安そうにしなくても大丈夫だよち〜ちゃん。」
機嫌を良くした遥華は対照的に不安そうな表情をした千翼の顔を覗き込むと安心させようと遥華は笑顔で答えたのだった
「ち〜ちゃんは今週のお休みで私と旅行すること!勿論禊だからち〜ちゃんは私を思いっきり甘やかし満足させるんだよ?」
〜つづく〜
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