第15話 遥華様と千翼君の学校生活 ④
「(こ、この娘…手伝うのはあくまで口実で目的はち〜ちゃんと二人っきりでいるってことね?そうはさせないんだから!!)あ、あのね?ち〜ちゃん…」
「どうかしたのか遥華?」
「も、
若干本音が出たのは自分も
「あ〜…それなんだけどさぁ…。」
遥華の提案を聞いて千翼はばつが悪そうな顔をした
「
「…………ち〜くんがそう言うなら仕方ないの。…でも終わったらまたギュッてしたいの。…だめ?」
「あぁ、ありがとうな
因みに
その証拠に目の前に腕組みをして立っている律からお叱りを受けなかった
「ふん!【グリッ!】」
「ルプス!!?」
しかし長年一緒過ごしてきた遥華にはお見通しだったようだ
遥華はデレついた千翼の足を思い切り踏みつけ、更にグリグリと圧力をかけてきた
不意打ちもあって千翼は思わず奇声を発してしまった
「い、いててて…っあ〜もう!何すんだよ!!」
「ふんだ!鼻の下伸ばしてるち〜ちゃんが悪いんだもん」
「お、お前なぁ……まぁいいや、ちょっとこっち来い」
踏みつけられた足を引きずりながら千翼は遥華を連れて通路の角まで向かい二人の位置が確認でき、小声なら聞こえないであろう距離特化うにんしてから遥華の方を向いた
「いいか?お前は稽古や習い事が入ってるというのに俺のトイレ掃除に付き合っていたらほとんどサボることになるんだぞ?そうなったら親父さんに迷惑がかかることもわかるよな?」
「で、でもでも!それでもち〜ちゃんのそばから離れたくないんだもん!数分ならまだしも数時間なんて…考えただけで頭がおかしくなっちゃうよぉ…」
「頭がおかしくなるって、たった数時間離れるだけなんだぞ?」
「その数時間だけでも嫌なものは嫌なの!!それにち〜ちゃんは私だけの“専属従者”なんだからそばにいなくちゃいけないの!!」
「ば、ばか!誰かに聞かれたらどうすんだ!!」
耳打ち程度の声量で千翼は遥華のお手伝いを諦めさせようとするが遥華は断固として諦めようとしない
あまりの声量に千翼は
「…鈴さんに応援を頼無じゃダメか?あの人ならお前も気苦労することもないだろ?」
「私はち〜ちゃんと一緒がいいの!いいもん!清水さんに土下座でもなんでもしてち〜ちゃんの罰をなくしてもらうもん!!」
「ま、待て待て!そんなことお前にさせたと分かったら俺がお前の親父さんに叱られちゃうって!!」
恐らく海に沈められる程度が席の山なのだろうか…
千翼は鼻息荒くして律と交渉しようとする遥華の腰を掴んで止めようとするが遥華は止まらなかった
〜つづく〜
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