第14話 遥華様と千翼君の学園生活 ③
「ま、待ってよ!俺は別に何もしてないじゃんか!!」
「あら?そんな言い訳が通用するとでも思ってるのかしら?」
千翼は遥華と萌奈をくっつけたまま律に詰め寄ると律は軽蔑したような視線を千翼に向けてるや否やすぐ様千翼達から距離を空けた
「ともかく不純異性行為の罰として反省文を10枚を今日の放課後までに出してもらうわよ?あと、あなたには校内の男子トイレを1ヶ月掃除してもらうから覚悟なさい?」
「嘘だろ!?流石に重すぎやしないか?」
「学校の風紀を悪化させかねない危険分子は早期に退治するのが風紀委員の仕事なの。これに懲りたら二度と私の前で如何わしい行動しないことね」
律はそう言って制服のポケットの中から反省文用の原稿用紙を取り出して千翼に差し出した
どうでもいいことなのだがこのB4サイズの原稿用紙が制服のポケットにあと何枚入っているのだろうかと気になったのだがあまりジロジロ見るのは得策ではないだろうと千翼はバレないように目線を逸らした
「危険分子って…まるで俺が学園の問題児みたいじゃんか……」
「あら、自分の事を冷静に分析できるのは美徳よ?その調子で心の底まで綺麗になれるよう努力しなさい」
まるで千翼の心は真っ暗だよって言っているようなものだった
「…心配しないの。
千翼の背中にずっとくっつきつつ怖い律から隠れていた
「え?…いや、流石に手伝わすのは悪いよ。学園中のトイレの清掃となると軽く1時間以上は掛かっちゃうし、そうなると帰るのも遅くなるからお前の親御さん心配しちゃうだろ?」
「…うぅん、何も問題はないの。
萌奈の両親は政治関係の方らしく家にはほとんど帰ってこないらしく、萌奈も最後に両親と食事したのは何年も前だったらしい
「う〜…
「…了解したのなの【こくっ】」
少し考えたのち、千翼は萌奈の手伝いを歓迎した
せっかく手伝ってくれると言うのならあまり無下にするのもいくら千翼に懐いている
ここは萌奈の好意に甘えることに千翼は決めた
「…ち〜くんと二人っきりでお掃除なの。…とっても嬉しいの【ボソッ】」
「ん?何か言ったか
「…うぅん、なんでもないの【フルフル】」
千翼は聞き返してみるが
千翼は首を傾げそのまま正面へ視線を戻したため気づいていないのだろう
萌奈《もな》の首や耳は秋の紅葉のように赤く染まっていたのだった
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