EP2 風の民

れ、連絡です、魔国ヒメココのみなさ、ま、われわれは、風の、都の風、の民です。魔国ヘイ、マンとの交戦、状、態に入り、ます… 援軍を、送ってい、ただきた、い


ルア「な?魔国ヘイマンがそんなに早く交戦だって?」

マリアン「軍を送りますか?」

ルア「風の都はどこだ?」

マリアン「風の都は風神山のふもとの王国です。兵はすごい少ないですが神龍に守られている都のはずです。なのにどうして…」

ヴァルノ「それは理由があるんだと思うが?一昨日の龍の宴でミリュバリスが参加していなかった。大陸に行ったところミリュバの気配もなかったから…」

ルア「誰かがミリュバリスを封印したか倒したの?」

ヴァルノ「まだ確定ではないが。可能性は高いであろう」

ルア「とりあえず風の都への援軍を出そうか。」


風の都


メリア「神龍ミリュバリス様、どうかこの都を守ってくださいませ。」

カジェア「お母さま!早く山へ登りましょう!避難するのです!」

メリア「いいえ。カジェア、あなたは登りなさい。私はここで最後まで戦います。風の都の長として、生まれるのも死ぬのもここです!」

カジェア「お母さま…」

メリア「早く行きなさい。神山に登ったら風龍の洞窟に入りなさい。ほら、早く」

カジェア「はい。お母さま、どうか無事で…」


竜が来たぞー!!


ぐああっはっは!風の民よ覚悟しろ!この都はわれがいただく!


メリア「待ちなさい!」


メリア様! 長!


ヘイマン「ほほぅ、主が風の長メリアか。申し子の力を失った今、貴様に十分の力は残っていないだろう。われの相手にもならんわ」

メリア「勝てない戦であろうと、都は我々のものであり、我々の故郷である。たとえこの身が朽ち果てようと都は守り抜く!」

ヘイマン「がっはっは!よく言っとるわ。我が風を起こすだけでこの都は半壊すというのに。」

メリア「風の都には風の加護がついている。風ごときで滅ぶなどあり得る話ではない! 風術、暴風ハリケーン

ヘイマン「ほぅ。申し子の魂を失えど風術が使えるとは感心じゃ。しかし、突風竜相手にその程度の風魔法ではきくはずがないだろう。では。突風術、一点突風いってんとっぷう

メリア「はっ」

ぐはぁぁ

メリア「くっ」

ヘイマン「おお!並のものではこれを食らえば即死のはずじゃが主はまだ生きておるのか!まあ次の一撃で貴様は終わりであろう。突風術、最高突風マクシスガスト

メリア「はっ… ごめんね。カジェア」


ヘルゼン「風の長といえどそんな強くはなかったな。さて。都を…」

兵士「大変です!魔王ルアが到着します!」

ヘルゼン「とりあえず引き返すぞ!退散だ!」


ルア「都はなんもなかったみたいだ」

マリアン「しかし、民の気配がありません」

ヴァルノ「大丈夫じゃ。風の民は風龍の洞窟に避難しているはずだ。」

ルア「じゃあそっちのほうは頼んだよ。」

ヴァルノ「任しとくがいい!」


ルア「しかし、都が荒れていないなんて。」

マリアン「魔王様!あれを!」

ルア「あれは…」

カジェア「!!お母さま!お母さま!」

ヴァルノ「メリアではないか!」

ルア「メリアって…風の長の」

カジェア「お母さま…」

ルア「風の都はこの人が守ってくれたのか」


メリア様! メリア様… 


ハミラ「メリアは自分の命と引き換えに都を守ってくれたのか…」

カジェア「長老様…」

ハミラ「メリアを運ぼう。葬式の準備じゃ。」







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る