第2章 突き止めの始まり
第10話 俺の独自調査・現場と病気編
午後の授業が終わり、俺は友達2人と帰ることになった。
「今日の体育も結構ピリピリしてたよなぁ~」
「まあいつものことだけどね!」
草道と小泉が、今日の体育について話しているようだ。
まあ確かにいつも通り、ピリピリしていた感じはあったが、
それにしても、何も考えずに友達とお話できる2人って幸せ者だ。俺は突然死の脅威に怯え、さらに問題が簡単すぎることにも、非常に恐怖を抱いている!
「剛士は今日の体育どうだった?」
「特に何も?いつも通りだったじゃないか」
「まあ俺たち3人共、運動は得意でもなければ、苦手というわけでも無いからなぁ」
俺の本当の気持ちは、”体育なんてどうでもよかった”……だけどな。
「じゃあ剛士君。また明日ね!」
「おう!またな剛士!」
「ああそうだな、明日もお互い頑張ろうな!」
こうして友達と別れ、1人で家に帰ることになった。
歩いて少し経った頃……。昨日謎の猫がいた場所に着いた。
俺はこの場所に何かあるのではないか?……っと内心疑い始めていた。
このまま何もせず素通りしてもいいのだが、俺はこの謎のクイズを終わらせるために、意を決してこの辺り周辺を調査することにした。
「…………」
しかし怪しい物は何一つ見つからず、結局その場の調査を終えることになった。
もしかしたら怪しいのは、猫の方なのかもしれない……。現時点ではそう考えるしか無かった。
だが、今日はあの猫に会うことは無く……自宅に着いた。
「ただいま」
「おかえり~ 今日もお疲れさん♪」
妹の明るい声が、俺を出迎えてくれた。
やはり、妹は俺の味方だ。隠し事をせずにクイズのことを、話してしまうのがいいのかもしれない。
そう考えながら、俺は自分の部屋に入った。
今日はいつもより疲れたからか、思わずベッドに倒れ込んでしまった。
昨日猫がいた、あの場所には怪しい物が1つもない。
これは、猫が怪しいということなのか?それとも、怪しい物があった痕跡が、何者かによって消されてしまったのか?
そのどちらかがわからないまま、俺の独自調査が終わってしまったのだ。
……そうだ!
俺は夕食までまだ時間があることを確認すると、自分のスマホであることを調べることにした。
「幻聴について……っと」
そもそもエルラという存在自体を、未だ疑い続けている俺は、幻聴について調べてみることにした。もしこれが幻聴であることが確定した場合、俺の心は一気に晴れるだろう。
……しかし、そこに書かれていた、様々な病気の可能性についてを、俺の体や心と当てはめて考えてみたが、該当する病気がないということがわかった。つまり幻聴の可能性は低いということだ。
その後も幻聴について調べ続けたが、有力な情報を得ることはできず……。
「お兄ちゃんご飯できたよ~」
夕食の時間となった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます