第8話 思考と現実の相違(安堵編)
学校に着いた俺は席につき、さっき出題された問題や、異空間に飛ばされたかのような視界について考える。あれは何だったのだろうか?
まず最初に異空間に飛ばされたかのような視界についてだ。まず本当に、異空間に飛ばされたという可能性は無いだろう。そんなファンタジーの世界にありそうなこと、現実に起こるはずがないのだ。
だがそれ以外に、突然異空間の視界に変わる方法があるのか?……ひたすら考えてみたが、
やはり思いつかなかった。なぜなら異空間の視界に変わること自体、普通はありえないからだ。
そしてクイズの内容についてだが、簡単すぎて拍子抜けした。今まではかなり難しい問題が出題されるもんだと思っていたから、とても不安だったのだが、いざ問題が出題されると、「こんなにも簡単だったのか!」と思い、不安でいっぱいだった俺の心は、一気に変わり、普段の俺の状態に戻った。
……っと行きたい所だが、まだ油断できない。たまたまさっきの問題が簡単だったのかもしれない。出題される問題がランダムということは、ものすごく難しい問題が出題される可能性があるということだ。もちろんさっき以上に簡単な問題が出る可能性もあるが……。
まあ何にせよ、俺は突然死のことに驚きすぎて、不安になりすぎていたのかもしれない。エルラの目的はわからないが、すぐに殺そうとはしていないようだ。
考え事を終わろうとしたとき、
「おはよう剛士!」
草道が話しかけてきた。
「おはよう」
「今日はあの怖い神田先生による、体育があるぜ。嫌だよなぁ……」
問題を出される前の俺だったら、このいつもの会話に返せなかったかもしれない。だが今の俺は問題ない!
「そうだな。今回も何事もなく終わってほしいな」
いつも通り返事を返す。
「剛士君おはよー!」
小泉も俺に話しかけてきた。まあいつも通りである。
その後もいつも通りの会話を続けて、HRが始まり……そして授業が始まった。
そして3・4時間目、いよいよあの超怖い先生による、体育の時間がやってきた。
「うっわぁー!体育の時間が来やがったぜ」
草道はとても嫌そうな顔をしている。まあ俺も体育は好きではないが……。
「何言ってるの草道君。ほら速く行こう」
そう言うと2人は、先に着替えの方に行った。
そして俺も着替えをしに行った。
そして始まった体育。あの怖い先生が授業を行っており、生徒達はとても怖がっているような感じだ。
「よーし!まずは準備体操をして走るぞー! 速く並んで体操の準備だ!」
生徒達は準備体操をした。そして体操が終わり……。
「さあ今日も走るぞー!手を抜くなよ!」
校庭を走り始める。もちろん俺も一生懸命走り続けた。
するとその時!
「うぅっ……またか……」
再び視界が異空間へと変わり、2回目のクイズが始まった!
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