第7話 始まった死とのロジックバトル

ジリリリリリリ……。目覚まし時計の音が鳴り響く。

朝が訪れた。

いつの間に寝てしまったのだろうか……。


俺はひとまず朝食を食べるため、食卓に着いた。


「おはようお兄ちゃん」


「おはよう」


「頂きます」


挨拶を済ませ、食事を取り始める。


朝食の時に、俺は昨日の出来事を言おうか迷っていた。やはり言っておいた方がいいのかもしれない。隠し事はいつまで通じるかわからないし、言わないことにより、俺自身がモヤモヤ状態から解放されないという問題もある。


しかし……結局言うことはできず、朝食を取り終え、身支度を済ませる。


「行ってきます」


そして俺は家を出た。

学校に向かって歩き始める。


歩き始めて約10分後……ついにその時が訪れる!


「なんだ!?」


突然俺の視界はいつもの風景から、謎の異空間っぽい風景に変わった。


「やぁ!おはよう」


「その声は……エルラか!」


「あったりー♪ いよいよこの時が来たね!」


「……ふざけやがって」


あまりの突然のことに驚いている。こんな急にクイズが始まるとは思わなかった。


「てか、エルラと長い時間話している時間はない。学校に遅刻してしまうからな」


「あっ、それなら安心して。クイズをやっているときは、周囲の時間は止まっているから!」


「なんだって!?」


そんなことがありえるのか?まさか、ここはファンタジーの世界に変わってしまったというのか!

時間が止まるなんて……そんなことあるがずがない!


「じゃあ、そろそろ問題を出すよ♪」


「…………」


「あれ?まだ心の準備ができていないのかな?」


できるはずがない。普通の人が、いきなりクイズが始まることに、戸惑わないとでも思っているのか!


「まあ、準備ができていなくても問題出すけどね♪」


「じゃあ今日1問目の問題を出すよ♪」


ついにこの時が来てしまった……。

まだ俺は1度も間違えていないので、ここで間違えてもすぐ死ぬことはないのだが……。

それでも1度間違えただけで、さらに俺は心が沈みゆくだろう。なんとしてでも正解しなければ!


「問題!」


「朝に食べるご飯は朝食。昼に食べるご飯は昼食。では夜に食べるご飯は?」


「……!」


「夕食」


「ピンポーン!正解だよ!じゃあこの調子で頑張ってね!」


そういうと、異空間からいつもの風景に戻り、エルラの声は聞こえなくなった。


色々気になることはあったが、まずは学校へ向かうことにした。

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