第12話 ごめんで済んだらXは要らない

 ごめんで済んだら警察は要らない


 よく言われますな。あちこちで。

 ではなぜ、その「警察」の部分をX、つまり変数扱としたか?


 要は、このXの部分に他の言葉を代入してみるためです。


 ごめんで済んだら裁判所は要らない

 ごめんで済んだら検察は要らない

 ごめんで済んだら弁護士は要らない

 ごめんで済んだら司法試験は要らない

 ごめんで済んだら法科大学院は要らない

 ごめんで済んだら法学部は要らない

 ごめんで済んだら自衛隊は要らない

 ごめんで済んだら軍隊は要らない

 ごめんで済んだら核兵器は要らない

 ・・・


 いろいろ、入れてみました。

 どれもそれなりに、使えんこともなさそうじゃね。

 だけどさ、こんなこと言う奴ってさ、なんか、警察程度じゃ・・・、ってことでこんなことを言っているのだろう。

 なんか、テメエの能力をさりげなく誇示してやがるな、って感じになるのは、気のせいだろうか?

 

 というか、警察=Xの部分をどう言いかえてみたところで、この「命題」の本質は、全く変わっていないってことではないか。

 それでもあえて、強いて、効果がある点を指摘せよと言われれば、せいぜい、話者の自己満足が満たされることぐらいだろうね。

 ただ、この公式の分析は、役に立たないわけじゃない。

 特に、その手法。中1の最初に習う「代入」という概念がわかっていれば、この公式の分析ができますね。

 数学の計算やらなにやら、数字を代入して答を出しても、その実感はわかないけど、こういう具体的な単語を入れていくと、案外、わかることもあるのです。

 今回は、そんな話。

 数学を学ぶことは、論理的な思考をするための手段とノウハウ、つまり道具を増やす一つの手段となりうるのです。


 というわけで、ひとまず、おしまい。

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