プロローグ2 神様、参上!
目が覚めた。昨日は寝た記憶がないのだが、どういうことなのだろう。
昨日の記憶自体もあやふやで思い出せない。
「うーん…まあいいか!―――――ってうわ!」
あらびっくり!!知らない天井―――もとい知らない空間だ!
と認識すると、昨日のことが鮮明に思い出される。電車に乗り、なにかに押し潰された記憶。
「あぁ…死んだんね、うん。あはは。」
放心状態である。突然死んだのでそれもそうだろう。
しばらくして落ち着いてきたタイミングを見計らったように、1人の少年?が現れた。
「やっほー!息してる?って死んだばっかりやないかい!あははは!」
驚くほどセンスのないギャグだな…と思っていると、
「あ!失礼な!きみのセンスがないだけだよぅ!」
え!声出てた!?
「いや、きみさ、肉体なくなってるから筒抜けなんだよね。」
あ、そういう…
「まぁ、気にしない気にしない!ところで、質問とか、ないの?」
え、めちゃめちゃあるんですが…何から聞こう…
「時間はたっぷりあるから落ち着いて考えても大丈夫だよ!ついでに言っとくけど、きみ喋れるからね?だから喋ってくれて良いんだよ、亀ちゃん??」
むふふといたずらめいた笑みをこちらに向けてくる。
え!こわ!プライバシーが二重で侵害されてる!
「あはは、まぁ僕は神様ってやつだからね!これくらい当然なのさ!ははは、神様、参上!ってね!」
あぁ、神なのか。理不尽の権化か。僕をいたずらに無能へと突き落としたクソみたいな存在Xってやつか。
「ちょ!ちょっっっと待って!それ僕のせいじゃないから!ホントに!」
あぁ…何も聞こえない聞こえない。あーあー、早く死にたいな。あ、死んでるんだった。あはは!笑えるわー。
「な、なんか現実逃避始めた…こわ…
ま、まあいいさ!んん!これからきみに起こったことを説明するけど、どうする?」
聞きます!
「あ、うん、聞こえてるんだね。じゃ、説明するね。君はホントに偶然、落石事故ってやつで死んでしまったのさ。不運だったね。でも、きみの魂は驚くほどキレイで僕の希望に合いそうだったからちょっと消える前のきみを呼び寄せてみたのさ!」
「おぉ、じーざす…ただの使いっ走りにされるパターンか…」
あ、声出せた。
「あ、喋ってるね。うん、いいよ!あ、そういっても僕は使いっ走りというか、使徒になれといってるわけじゃないんだ。実を言うと転生してもらって、僕のお願いをすこし聞いてもらうだけでいいんだ!」
「それを使いっ走りって言うんやで…」
「まぁまぁ、細かいことは置いといて、この依頼受けてくれたらひとつお願い聞いてあげるから!」
え、まじで!なんか異世界転生できるっぽいね…
「もちろんお受けいたしましょう!!!」
「食い気味だね…でも、受けてくれるのはありがたいや!ところでいら――」
「依頼内容はなんでしょう!?」
「…あ、転生先の問題解決デス。」
「了解です!」
そうしたら情報収集しなきゃ…この神様とやらから根掘り葉掘り聞きまくりますか…
「…あ、うん、わかったヨ。」
なんか神が引いている気がしたが、気のせいだろう。
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