戦隊ヒーロー、辞めました

うすしお

第1話戦隊ヒーロー、クビになりました。

「悪の組織と戦う五人の戦士達、その名はジャスティスレンジャー。子供に人気のレッド、女性人気の高いブルー、圧倒的な男性人気のピンク、そして、コアなファン層のイエロー、その結果、我が組織には多くのスポンサーが出資してくれました。ですが、」


 モニター画面にグリーンが映し出される。


「グリーンだけがどの世代にも平均的な人気しか得られず、あえて言葉を選ぶなら地味。圧倒的地味です」

「では、どうするのかね?」

「そこで私が提案するのは戦士の交代です。地味で目立たないグリーンに代わり、新たな戦士ブラックの入隊を推薦いたします」



 後日。



【辞令……○○年○○月○○日。ジャスティスグリーンをジャスティスレンジャーから解雇します】



「ちょっと待ってくれ! どうしてグリーンが解雇されるんだ!」

 レッドが怒鳴る。

「そうよ!」

 ピンクも怒ってくれた。

「グリーンさんはうちらに必要な人です」

 イエローが庇ってくれた。

「グリーンに……いや、僕らに納得できる説明してくれるか司令」

 あの冷静なブルーが何時にもなく熱くなってる。

「「「「司令!」」」」


 みんなが僕を庇ってくれる。

 僕達ジャステイスレンジャーの絆は永遠に不滅だ。


 ややあって司令が重い口を開く。


「それは地味で人気がないからだ」


「「「「…………」」」」


 あれえええええ???

















 


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