穴二つ堕ちれば他人を呪おう 第9話
最悪なことに、正史と異世界が不定期に入れ替わる羽目になった主人公の話。
おかしいのです、裏切った彼が私の隣で一緒に働いている。
死んだあの子が笑っていて、私が必死で身につけた術が使えなくなっているのです。
彼女は気が狂っているのか。
もしもの世界を行き来しながら進行する物語。
彼女の正史は、悲惨の一言。
それでも、ひたすら明るく前向きだった彼女だったが、ずっといたくなる幸せな異世界に行っては戻される。
時には、幸せな世界が崩れる様を目の当たりする。
荒む彼女の環境は悪化するばかりで、一度挫折したが、何度目かの親友の裏切りに遭い、ついに原因を探ろうと決意した。
原因は、複数の人物がそれぞれ別々に、彼女の友人たちに呪い、その巻き添えを食っていた。
意識に由縁を持つ地元の地母神が堕ちて、祟り神になり、呪いの主因となっている。
彼女の性格が変わると、支えられていた複数の友人たちが崩れる。
だから、性格を変えるためだけに、異世界転移を繰り返されていた。
地母神と、呪う複数人の存在がわかってからが本番。
彼女の性格は確かに変わった、異世界含む、全世界の全員の息の根を止めるほどの憎しみを、以前の彼女なら持たなかったはずだ。
今はいない友人たちが、過剰な復讐を止めたはずだ。
ひとを呪わば穴二つな話。
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