現実不憫⇄バーチャルバケモノ 第8話

 現実世界とバーチャル世界の2つを行き来する国。

 バーチャル世界でのアバターは、小学生の時に素体を作り、自分でカスタマイズしていく。

 アバターの機能美が、そのまま能力の証明と目される。

 主人公は素体作りがとにかく下手で、バケモノアバターである以外、並外れた有能でも、世間体が悪く不遇だった。


 折しも不況、就職すらできず、嫌がられながらも祖父の喫茶店に雇ってもらった彼は、次第に雑用係として、現実世界とバーチャル世界両方で何でも屋をしていく羽目になる。

 持ち前の器用さでなんでもできる彼は、格安でなんでもこなしてくれる化け物として、次第に有名になっていく。


 アバター作りは頭の良さや器用さが必要となるため、有能なら超美しいものが出来上がるようになっている。

 だから、醜いアバターを排斥する文化は、やばいやつを避ける手段として合理的なのだけれど、主人公の手癖がプログラミングのバグを引き当てているせいで、バケモノしか出来上がらなかった。


 ある日何でもできるバケモノを頼って、世界中で圧倒的な人気を誇るモデルがやってきた。

 容姿に関わることは何でもでき、それ以外はあまり得意じゃない女の子。

 彼がバケモノである原因手癖バグを見破った彼女は、アバターを作り替えるコツを教えることを条件に、3つの無理難題を持ちかけてきた。

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