3月2日
どうして。
ひなあられが好きだ。でもすぐなくなってしまう。
ひなあられに限らず好きな食べものはいつだってすぐなくなってしまう。けれど好きなものなので食べないという選択肢はもちろんない。取っておく選択肢なんてない。
どうしてそこにいるの。
ここを僕の場所と定めたからだ。
いいえ、そこは私のものよ。
誰が決めたんだ。
私がそうしたの。私の味方は法律よ。
誰のものだい。
どうした。
それ。
ああ、それはずっとある。
そんなことはない。昨日まではなかった。
いいや、ずっとあるんだ。ただ誰も気づかないだけで。そう教えられた。
誰に。
私の前にそれを見ていた人に。そうしてその人はそれを見なくなった。見えなくなったのだろう。私が見えるようになった翌日にはそうだった。
じゃあ。
多分私もそうだ。ようやく。
どうして。
それがもぞもぞ動く。それが何なのかわからない。見た目だけならば手足のない赤子のようなもの。そう、あれみたいな。けれどそんなものが、あるわけがない。いや、あれだとしたら、それでもそんなものが生きているわけがない。生きているように動くわけがない。
それがよきものであるように。
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