【番外編】まだ蕾の花たちよ リプライ

@mizuhana0825

図書館の帰り道

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・黒江 廿楽(くろえ つづら)♂︎

17歳。高校生にしてはマセてる、少しチャラい。

頬にある絆創膏が特徴。

過去に何かあった様子。



・白夜 ノアル(びゃくや のある)♂︎

17歳。普段はクールな異国人とのハーフ。

女性に耐性がなく、雰囲気とは合わない天然。

戦闘では冷静に物事を対処出来る。



・花宮 優梨(はなみや ゆうり)♀

17歳。しっかり者で礼儀正しい性格。

幼い頃から習っていた格闘技で戦う。



・サクラ(さくら)♀︎

17歳。ふわふわとしたう優しい少女。

戦闘能力はない一般人。趣味は読書。

放課後は図書館で過ごすことが多い。



・N

ナレーション。

番外編では、少し自我が出ている。




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廿楽♂:

ノアル♂:

優梨♀︎:

サクラ♀︎:

N(不問):



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読み方

廿楽→つづら

白夜→びゃくや

優梨→ゆうり


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N:ここは、人類が生み出してしまった暴走植物兵器

「ウィード」と人類が戦争をしている世界。

その幕間の小さな青春。

ここからはひと時の休息である___





優梨:今日はすごく楽しかったですね。


サクラ:うん!

いっぱいお話もできて楽しかったー!


ノアル:僕も楽しかった…!

サクラさんがそう言ってくれて、本当に良かったよ。

…正直、2人を紹介することがこんな形になるとは思ってなかったけど。


廿楽:なんだよ、まだ根に持ってんのかよ。

大丈夫だ、ノアルの邪魔はしねーって。


ノアル:ちょ、廿楽!?

なんのことだかさっっぱりわかんないなぁ…!?


廿楽:わははおもしれ〜

あ。俺この後外で飯食うから、ここで解散だな。


ノアル:え、そうなの?

なら僕も付き合うよ

廿楽が一人飯って似合わなさそう。


廿楽:……

言うようになったじゃねーか…


サクラ:あ!なら私もご飯食べたい!

よかったら優梨ちゃんも一緒にどうかな?


ノアル:え!?サクラさんも!?


優梨:サクラさんがそうおっしゃるのであれば、いいですよ。

男2人と女の子1人だとバランスが良くないですしね。


サクラ:やった!


廿楽:男2人と、女の子1人ね…

(「の子」を強調させて)


優梨:おや、何かございましたか?


廿楽:ナンデモナイデース


ノアル:それじゃあどこにいこうか?

サクラさんは行きたいところある?


優梨:近くにいいお店ありますかね…


サクラ:あ!

なら近くにライゼリアがあるかも!


廿楽:おぉ!やっぱ庶民の味方!

あんな美味い店が近くにあると便利だよな~


ノアル:ライゼリア…?

初めて聞いたかも


優梨:失礼ながら私も、普段外食しないもので…


廿楽:……嘘だろ


サクラ:さすがにライゼリア知らない友達は

初めてかもしれない…


廿楽:…とりあえず向かうか。

まぁ普通の飯屋だし、初めてで困ることもないだろ。


サクラ:そうだね!

スマホにナビ入ってるし、私が案内するよ~!




N:そういって歩き出す廿楽とサクラ。

後ろを付いていく二人は、小声で話をしていた。




優梨:あの、私、現金を持ってないのですが…

万が一のために持っているのもこのカードでして。

お支払いは大丈夫なのでしょうか…



N:優梨が取り出したカードが、金色に光り輝く。



ノアル:実は僕も……これ。

優梨さんとはちょっと色が違うみたいだね。

現金はコインしかないな…



N:ノアルが取り出したカードが、銀色に光り輝く。

……よく見ると、プラチナのようだ。



ノアル:いや、今どき現金払いの場所なんてあんまりないよね!

きっと大丈夫!…な、はず!


優梨:そうですよね…!

自分でお会計をするのは初めてなので、少し緊張しますが…


ノアル:僕も初めてだ!

楽しみだな~!





N:…彼らが持っていたカードは、クレジットカードではない。

セレブ達が一流レストランなどで使える、特殊なカードだ。

この後の展開が少し心配である。




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サクラ:ということで!ついたよ~!


廿楽:早速入ろうぜ~

俺もう腹ペコペコ。


優梨:ふむ…イタリア料理店なのですね。


ノアル:よかった、カード使えそうだ…!


廿楽:ん?カード…?

まぁとりあえず、今は混む時間帯だ。

早く入んないと満席になっちまう。


優梨:あら…?

イタリア料理店なのに、

予約無しで通していただけるのですか?


廿楽:ライゼリヤで予約する人なんていねーよ!

逆に予約必須ならここ選んでねーよ!


優梨:ま、まぁ、確かに…


サクラ:廿楽くんそんなに怒っちゃダメ!

優梨ちゃん、初めてだって言ってたから!ねっ!


廿楽:あぁはいはい…怒るってかツッコミなんだが…

もしや俺、今日すげぇ疲れる役回り…?




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サクラ:優梨ちゃんの隣、もらってもいーい?


優梨:ええ、もちろん。

お隣へどうぞ…………あら?


サクラ:…?

どうしたの??


優梨:スタッフが椅子を引かない?

いえ、そもそも引くタイプの椅子では無い…!?


ノアル:そんなことあるの!?

レストランなのに…!?


サクラ:え?え?どういうこと?


廿楽:……ここまで酷いことあるか?


ノアル:え、えーっと、

とりあえずメニューブックを…


サクラ:皆何食べたい?


優梨:あの、サクラさん…?

パスタが300円から500円までしかないのですが…

一桁足りないのでは?


サクラ:え!?そんなに高かったら何も食べられないよ!?


廿楽:おい見ろよ…

普段ボケっぽいサクラでさえもツッコミしてるぞ…


ノアル:いや、こんなに安い料理なんてありえないよ。

価格の記載を間違えるとは…

このレストランの星はいくつだ?


廿楽:あーあーあーどこからツッコみゃいいんだよ!

まだ料理頼む前だぞ!?

お坊ちゃまとお嬢ちゃんにも限度があるだろ!!


ノアル:は!?お坊ちゃまって言うな!!


優梨:あら?

お嬢ちゃんとは、私のことですか?

(少し強く言う)


廿楽:いや、こわ…


サクラ:と、とりあえず!

みんなお腹ぺこぺこだよね!早く注文しよ!!


廿楽:お、おう…

ドリンクバーも頼むか。


ノアル&優梨:ドリンクバー…?


廿楽:…………………

勘弁してくれ、まじで。




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N:どうやら食べ終わったらしく、店から出てきた4人。

満面の笑みのサクラ、困り果てているノアルと優梨。

10歳は老けたであろう顔の廿楽。



廿楽:……あのさ、俺さ。

こんなに安くて美味しいの見たことない、的なさ…

そういうの想像してたわけよ…!

もうレベルが違いすぎんだろ!!

ドリンクバーで『ドリンクがセルフサービスということにも驚きましたけど、バーっていうからてっきりお酒かと……』(優梨の真似)

とか言い出すし!

しかも会計で2人揃ってよくわからんカードしか持ってない……っ

ライゼリヤでセレブなカード出す人初めて見たわ!!

お、おれ…頑張ったよな……なぁ……



ノアル:サクラさんが一番頑張ってた。


優梨:ドリンクバーではお世話になりました。


サクラ:うん!えへへ…!

二人から頼られて嬉しさでいっぱいだよ!


廿楽:おかしい。

俺以外に常識人はいないのか。


優梨:ごめんなさいサクラさん、私の分のお金を払っていただいて…

後ほど小切手をお送りします、大変申し訳ございません。


サクラ:え、小切手!?わわ!受け取れないよ!!

これくらい友達なら普通だし…!


優梨:サクラさん…

そうですね。友達、ですものね!

ふふ、次は私がお会計させてくださいね


サクラ:うん!

またみんなで食べに行こうね!!




ノアル:廿楽も僕の分払わせてしまって申し訳ない…


廿楽:まぁ俺はサクラほど甘くないからな。

近いうちに返せよ。


ノアル:大丈夫大丈夫!

ちゃんとメモしておいたから!

ほら、なんならそのまま渡そうか?


廿楽:…小切手にメモすんな!!

現金で返せ!!!




Fin.



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