ルトの力
○月✕日、本当なら今日は三日月が出る日だったけれど、今日は少し雨が降っている。
「さて、今日も行きますか......。」
雨の日は本当は苦手だ。でも、仕事をしている以上はそうも言っていられない。
雨に濡れて足場が悪くなっている道をいつもよりゆっくりと進む。雨の音に紛れて、バケモノ達がいつ襲ってくるのかも分からないので周りの確認もしながら、ゆっくり進む。
ウゥッ.....。
「どこだ......?」
小さく、唸り声がした気がした。雨の音に混じってどこから聞こえたかは曖昧で、はっきりとは分からなかった。
完全に、油断していた。
「......うわっ?!」
僕の後ろに気配を感じた時には、もう遅かった。バケモノは、僕に飛びかかろうとする。
この時まだ僕は、鉢植えを置いていなかったのでたた避けることしかできなかった。
でも僕は、底抜けに体力があるわけでもないのでバケモノを避け続けていると、あっという間に限界がきてしまう。
「どうしよう......。」
森の道は狭い。しかも雨も強くなってきている。
こんなことになるなら、雨が止むのまで少しでも待てばよかっかもしれない。そんな弱気な考えが頭の中に浮かびかけた時.....。
「遅いと思ったら、こんなとこにいたんだね。」
見覚えのある綺麗なあの青い目。バケモノど僕の間に、ルトくんが立っていた。
そこから先は、あっという間だった。ルトくんは、魔法を使ってバケモノを木に縛り付けて動きを封じ込めた。
「今日は僕が最後までやるから、帰ってゆっくり休んで?たまには僕も運動したいし。」
木に縛り付けられたバケモノ見上げなから、ルトくんはそう言って笑った。
マンドラゴラの正しい扱い方 七瀬モカᕱ⑅ᕱ @CloveR072
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。マンドラゴラの正しい扱い方の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます