第14.5話 とある古いノートの記録

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              別世界の王のDifferent world 金彩の戦火

 

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 私は見た。

 神のごとき天からの光を。

 あれは二十時を過ぎたときであった。

 私はいつも通り厩の掃除をしていたところであった。

 

 突如、空が明るくなっていた。

 私は何が何だか分からなかった。

 雲の切れ間から姿を現したあれを見るまでは。


 そう。

 あれは神だ。

 神の怒りに違いない。

 そこから姿を現したのは黄金に輝く船だった。

 見たことがある。

 あの形は一昔前のガレー船だ。

 だが私の知るガレー船よりも大きく、そしてオールは極端に長かった。

 だが、これは薄っすら見えた物でしかない。なぜならその船は光に包まれていたからだ。

 夜なのに昼のように明るいその光景に、村の者達も皆外へ出て来ていた。


 私はその船の真下にある街を見た。

 あれは、ゼラード王の領地であっただろうか?

 あの強欲の王だ。

 何か神の怒りに触れたに違いない。

 だからあんなことになったのだ。


 私は天に佇む船を直視できなかった。

 なぜならその光が徐々に増していったからだ。

 船を包む光がどんどん大きくなる。

 そん輝きは昼の太陽以上だった。

 その時だろうか?

 突如その光が一直線の光線となって地上に降り注いだのは?

 

 私は目を覆い隠した。

 もはやその船どころか、光が降り注ぐ真下の城壁に囲まれた領地も見ることが出来なかった。

 ものすごい轟音と衝撃波が地を這ってここまで届いた。

 立つことすら出来ず、ただなんとか這いつくばった。

 

 三十分ほどその状況が続き私は目を開ける。

 そこには光り輝く船もなく。

 真下に座していたゼラード王の領地も消え去っていた。

 幸い私の村はそこからそれなりに距離があったので助かった。

 あれは何だったのであろうか?


 私はこの神話のごとき出来事をこのノートに記す。

 後世に伝えるために。

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