高校生活なんて顔ゲー

@ayu_k_a

第1話 初心忘れるべからず

春風が吹く。暖かい日差しの匂いがする。

今日から私も華のj kの仲間入りだ。そう意気込み制服を着てローファーを履いて青春のスタートだと心をキラキラと輝かせる。



きっとこれから彼氏とか部活とか友達とかそんなキラキラ生活に囲まれて屋上とかでお弁当食べたりしてぇ〜♫きゃー楽しみ。




だが現実はそう簡単に行かなかった。





〜華のjk 1日目〜

ワクワクした思いでドアを開ける。誰も分からない。どいつもこいつも知らないようなやつばかりで男女比は5対5と言ったところ。女子の顔面は大抵可愛く自分がカスに見える。大抵、生徒指導の先生の逆鱗に触れない程度の化粧をパリピ系女子であろう人はしている。失礼だが、男子はというと自分のタイプな顔はいない。


 そんなことより自分は友達ができるか不安だ。オトモモチ。オトモモチ。オトモモチ。そんなことを頭に思い浮かべる。


そんなことを考えているうちにalready。周りは着々とグループができていた。

説明しよう。今の令和における高校生というものは高校が始まる前の春休みにイン〇タとかいうアプリで#春から〇〇高校だとかいうタグを見つけて、そこからフォロバになり事前に話して仲良くなる。※全員が全員というわけではない。

そんなこんなでこのイン〇タのアカウント〇〇ちゃんのだよねー?なんて言ってそこからたわいもない会話が始まり仲良くなる。恐るべし令和である。

まぁかといって全員がそういうわけではないので安心せよ。


私はとりあえず近くの席の子と仲良くなっていこうという戦略にした。だがしかしそこで問題が発生した。自分の周りの席の子達の顔面が可愛すぎる。このレベルとなれば最近流行りのリアリティ恋愛番組に出てもおかしくないレベルだ。恐れ多すぎる。

だいたい人はその人の見た目をたった数秒見てその後の印象も決めるというのをどこかで聞いたことがある。だから私の脳は勝手にその子達を怖いと判断した。

きぇーーーーーーーー。

そんなこんな考えているうちにその可愛い子たちはみんなでトイレへ行っていた。類は友を呼ぶとはこのことだ。

私の戦略は脳が勝手に考えすぎたせいで行動にすることができず失敗に終わった。



ぴえん。


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