第4話

あれから1週間。

書類を熟読して自分にとって大事なところをスマホにメモをしてみた。


【メモ内容】

・支援対象はひきこもりだけでなく社会に馴染めない人全般

・まだ実験段階のため、仮想世界の出来事を部外者に口外することは禁止

・特殊なVR機器を利用して、仮想世界に入る

・その仮想世界にて、任意の職業を選び従事する

・仮想世界の名称は「星空」

・期間は1年間

・(メリット①)人間関係の構築が可能

・(メリット②)仮想世界で得たお金は、現実世界にて換金が可能

・(メリット③)選んだ職業によっては、期間終了後に就職先を紹介可能

・(メリット④)給付金がもらえる


もちろん、これ以外にも様々な記載があったが、とりあえず重要な情報はこんな感じだった。

ベットでゴロゴロしながら改めて確認してみたが案外悪くない。

「んー、どうしようかなー」


次の日。

今日は土曜日だから母さんも家でゆっくりしていた。

「ねえねえ」

リビングで録画したテレビを観てる母さんに声をかけた。

「なにー?」

「こないだの件で話があるんだけど」

「おけー」

僕は母さんの斜向かいの椅子に座った。

「で?どうするの?」

「参加しようと思う」

「そう!じゃあ早速申し込んどくね!」

「よろしくー」


そうして、僕は仮想世界「星空」に行ったのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る