第4話 噂「狂笑」

休み時間でも七間さんに話しかける人は俺ぐらいしかいない。

転校生だが見た目が話しかけにくそうなので皆々見るだけで話しかけてはこない。

そうして四時間目の授業が受け終わり、昼休みの時間になった。


「涯と七間さん」


「なんだ?蒼井」

「?」


俺と七間さんは蒼井に体を向ける。


「お昼一緒にどう?」


「すまん、俺七間さんと一々で話したいことあるから」


「え」


七間さんは急に言われて驚く。


「わかった」


蒼井は分かってくれたようだ。


「行こう七間さん」


「うん」


俺は弁当を持って立ち上がり、廊下に出ようとすると後ろから七間さんが来る。


「なんで板見君のお誘いを断ったの?」


俺は階段に向かって歩いていると響かない小声で聞いてくる。


「それは一度行って分かったんだけど蒼井の昼食時に一緒に居ると女子が七人くるから俺が気まずいから」


「そういうこと」


七間さんは分かったようだ。


「それで私に話したいことは?」


「それはあそこから逃げるための嘘だけど、麗七人を知っているか?」


「麗七人?」


「そうだ、普段から蒼井の近くに居る美少女と言われて七人のことだ」


「なるほど」


麗七人は蒼井に対する態度がそれぞれ違うが一貫して蒼井が好きだと分かる。

また俺に対してもそれぞれ違うが俺はそこらへんも理解している。

そうして居ると俺は止まる。


「ん、どうしたの?」


俺は階段のところに段を使い座る。


「どうして座ったの?」


「ここで食うから、ああ大丈夫、ここあまり人が来ないポジだから俺はここで普段食っている」


「そうなんだ」


七間さんも座り、弁当を広げ食べていく。

お互い無言で食べていく。弁当は普段より早く食べていく。


ーーーーーーー

ーーーーー

ーーー


「ごちそうさま」


俺が食べ終わるころにはもう七間さんは食べ終わっていた。


「そういえば」


「なんでしょうか?」


「教科書とかどうしているの?」


「あ、あ、あ!」


七間さんは思い出したかのように慌てて、


「ありがとうございます、では」


七間さんは弁当を持ち多分職員室の向かっていった。

俺は弁当を持ち、トイレに行き手を洗うところにあるなにか置けそうなスペースに弁当を置く。


「ハハッハハッハッハハハッ!!!」


俺は大笑いをして鏡を殴り割る。手から内出血などはせず無傷だ。

七間さんはきっとなにかを隠している、眼鏡など地味にしているが美少女だと分かってしまう。大方七間さん=林奈々だと思うが。

それにしても今日も御珠は気づかなかった、俺の黒歴史を思い出さない。普通過去になにかしらあったら、再び会えば思い

普通は面白くないのに、


「ハッハハッハハハハッ!」


笑いが我慢できない、別にそういう病気ではない。

もう戻るか。俺は弁当を持ちクラスに戻ることにした。




戻るとクラスが騒がしい。

戻ってきていた蒼井に聞くことにした、なんのことか大体分かるが。


「なんの騒ぎ?」


「またあの噂」


「ああ、狂笑きょうわらいか」


「そうでもその言葉をあまり言うのはおすすめしない」


「なんで?」


「その言葉を言い続けるとその噂の人から襲われるらしい」


「そうなんだ」


そんなことはないぞ、だってその噂の犯人俺だから。

でも噂に尾ひれが付くことはよくあることだから気にしないけど。むしろ嬉しいいや良い。


「怖いな」


俺は自席に座ると、


「蒼兄ぃ」


「なに霜端そうは?」


蒼井の妹板見霜端が来ていた。麗七人の一人で麗七人の中で俺に最も話しかけてこない。多分だけど俺のことが嫌いだと思う。


「放課後に買い物に行くよ」


「そうだった、朝親から言われたな、教えてくれてありがとう霜端」


「どういたしまして、では放課後校門で」


そうして板見が戻っていった。

これは俺のこと無視いや話す必要がないから話しかけてこなかった。

絶対俺もこと嫌いだな。

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