タイム・シフト 猫探偵

「実は、3日後から来たんだ。」

「それは高校生の手に負える話じゃない。スクールカウンセラーとかに相談した方がいいと思う。いや、信じてないとかじゃなくて。」

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「黄色い線の内側まで下がってお待ちください。」

 富士時に左肩を強く掴まれた。息を切らし、目が青く光っている。富士時はフードの男を強く睨みつけた。フードの男は逃げ去った。

「ダメ。3回追ったけどすぐに撒かれた。どこまで覚えてる?あいつが涼を突き落として、一度戻って、3回後を追って今5周目」

「僕は突き落とされて戻って2周目。予定変更、アンドリューのとこへ行こう。」

 富士時はそれに賛成し、僕たちはアンドリューの元へ急ぐことにした。


 アンドリューは猫である。名前はアンドリューだ。

彼は猫のわりには日本語が堪能だった。駅での出来事を話すと、アンドリューはしっかりと伸びてあくびをした後、座ってこう話し始めた。

「にゃるほど。こないだ青海くんがひと暴れした件のお礼参り、といったところかにゃ。まぁちと待て、たしかここに連中のアレコレをまとめたやつが…」

 日本語は流暢だし、面倒ごとになった時には親身になって助けてくれる良い猫だ。しかし「猫キャラ」を意識した喋り方には納得していない。もちろんどんな喋り方をするかは個人…個猫の自由だが。

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