1 とある日の君との関わり
その日はただのどうでも良い授業をどうでも良さそうな態度でどうでも良く聞こうとしていた。
朝の会が始まる時、先生が、
「よし、まずは席替えするぞー」
と、一言放つとクラスが喜びで満ち溢れた。
正直自分は乗り気じゃあない。この学校は隣が確実に女子になるからだ。
好きな女子も、気になる女子も、女子の好きなタイプも当然ない。
そもそも自分で言うのも何だが、モテる方だと思う。
バレンタインは本命が3個確実にある。なんなら、そう言う系の噂をよく聞く。
そんな事を1人で思っていると、トントンッ と肩を叩いて来た。
「ん」と反応すると、ぷにっとほっぺたを突いてきた。
「やーい。引っかかったー。やっぱり佐久間はちょろいな」
「はあーーーー、何だぁ。新しい隣の人はよりにも寄ってお前かよ。」
「何だ?そんなに嬉しいか?このこのー」
「めんどくさ。てめーが隣で喜ぶやつなんていねーよ」
「まあまあ!その調子で『明日香様大好きー』って言って見なさいよ!」
「・・・」
この尋常じゃないほどウザ絡みしてくるのは北條 明日香。髪型はミディアムロング。別に幼馴染じゃあないのに、なぜかこうもフレンドリーだ。
まあそれはその性格にあると思う。
「てかさー今更だけど佐久間 翔って名前かっこいいねー」
「お前さ、俺に何年ウザ絡みしてると思ってるの?」
「9ヶ月くらい」
(おいおい・・・即答かよ・・・もう飽きてどっか行け)
「佐久間ー北條ー。イチャイチャすんのは後にしろー。中二だから青春したいのは分かるがなー」と眼鏡かけてる先生が茶々入れて来たので
「うるせーぞこの青春妄想オタクが!」と叫ぶ
「お前なーオタク舐めんなよー」
すると明日香が
「先生オタクなのー?」と。
「おう!かなりのな!」
そこ自信持つなよ・・・
「はあーーーーーーー・・・」
いつものように一日の初めはため息で始まった
「んでーこの文とこの文をつなげるとこう・・・分かりやすい文が書けるぞー」
はあーそーですかーふーんと話を聞いてると隣から
「ねえねえ!こん中なら誰がタイプー?」
と、自分の落書きを見せた。
まあ、中々な画力。
「ん。コイツ」と指をさしたのは明日香本人。
「え・・・」と頬を赤らめたので、鼻で笑い「バーカ」と一掃した
「前から言ってるけど俺は女子に興味ないんですー」
「・・・あっそ!」と拗ねたが気にしないでおくと、
チラリと首元に痣が見えた。
「ん?・・・ねえその痣」
「んじゃこの文章何が悪いかをそうだな・・・佐久間に聞いてみるか。佐久間わ分かるかー」
「え」
「分かるかー?分かるよなぁ?」
「おいおい・・・明日香助け・・・」
そこには満面の笑みで見送る・・・嫌いな人が引っ越す時本人を見送るような顔をしていた。
「あーもう!明日香のせいでー!」
「いやいや!佐久間が悪いでしょ!」
さっきの地獄の授業が終わり・・・まあ話さなくても分かるだろう。
完全修羅場。メンタル弱い人がいたら多分嘔吐してただろう・・・
「そうそう。明日香さ、首筋の」
「ちょっとトイレ〜」
「あ・・・」
・・・なんか・・・はぐらかされた・・・?
ここで佐久間のシンキングタイム
(結局なぜはぐらかされたのだろう・・・女子って生き物は分からんな・・・
・・・おい待て・・・今俺・・・一瞬女子のことを考えたのか?)
頭がこんがらがる・・・
佐久間は今、奇妙な感覚にいた。
屈辱もあるが・・・あたらしい事の発見に喜んでいる・・・?
(おいおい・・・まるで・・・初恋の女子見たいじゃあないか!)
今思えば今日して来た事・・・カップルみたいだったのを思い出した
(・・・てか明日香って意外と可愛いよな・・・)
自分で墓穴を掘る。しかし、ここまで来てまだ認めない。
と言うのも正直どうなったら恋をしているかという基準がわかるまで・・・
用は『好き』と言う確信が持てるまで認めない気でいた
正直、このまま恋をすると自分のプライドが壊される気がする。
ただ少し気になる所があるのも事実
このチグハグな物が心の中で漂っていた
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