第6話 2本目(清書_1)

 ロマン武器を見つけるまでにやったこと、ね。


 と、思ったけど、あなたも後半映画の話しかしてないじゃない。

 うぅ。悔しいけど、ちょっと気になるから、あなたの映画評は読み流して、今度シアターに行くわ。


 2本目のロマン武器は、パルシファル王朝時代から代々受け継がれているという武器ね。

 まだ、実物は見たことがないのだけれど、そのロマン武器を見せてもらうための合言葉を手に入れたわ。


 「『ゆらめき光る果実』を火種に煮込んだ『プクプクポークの煮込み』は絶品!」

 というのだけれど……

『プクプクポークの煮込み』は確かに舌がとろけそうなほどおいしかっ……おいしそうだけど、果実を火種にって、なに? あれ、でも『ゆらめき光る果実』は錆取り剤の作成で使うんじゃなかったかしら……


 あー。えっと。そう、ロマン武器の話ね。

その武器は、ミグランス王朝時代に255形態に変形することが確認されているわ。

ミグランス王朝時代から800年経過した今は、いったい何形態になっているのかしらね……


 ミグランス王朝時代以降の足取りはまだ調べられていないけれど、まぁ、あの一族がロマン武器を失伝しているとは考えづらいわ。


 ロマン武器に情熱を傾けるあまり、鍛冶だけでなく料理、錬金術、調薬、植物学にまで精通するような一族だったし。あの一族の現代人なら機械学とかプリズマ学にも詳しそう。


 と、いうわけで今から最果ての島に行くわ。ロマン武器はパルシファル王朝のザルボー、パルシファル王朝時代のサル―パで受け継がれていたから、地理的に近い最果ての島が最有力候補なの。


◇◇◇


 今日、最果ての島に行ったのだけれども、一族の情報は得られなかったわ。このノートは、もうちょっと調査を進めてから渡すわね。

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