進路

 私は高校一年生の時から行きたい大学が決まっていました。

 そしてその大学のAO入試を受けることまで考えていました。


 しかし、高校二年生の後半のほうで、私は今まで行きたいと思っていた小説を勉強する大学か、心理学を勉強する大学に行くかで迷いました。

 心理学には元々興味がありました。

 この家庭環境で育って、傷ついた自分について知りたいとも思ったし、こんな思いをする子どもが少しでも減ってほしいとも思いました。


 先生とも何度か話し合って、私は結局、小説の道に進むことにしました。


 そして、私はそれを親に言うことにしました。

 その時、私は自分が一番行きたいと思っている大学のほかに、二校、別の大学を提示しました。


 私は関東に住んでいて、私が行きたい大学は電車で一時間くらいのところでした。

 ですが、そうすると家から通わされるんですよね。

 もしここで遠くの大学に行って家からは通えないから一人暮らしをするということにできたらいいなと考え、半分ダメもとではありましたが、一応、関西から一校、東北から一校。私が行きたい学部学科がある大学を選びました。

 もしそれで遠くの大学に行っていいと言われたら、一番行きたい大学ではないものの、親から離れられるのであれば全然オッケーでした。


 そして結果は案の定「関東の大学にしなさい」と言われました。


 私は第一志望にしていた大学にAO入試で受けることに決めました。


 入試は三年生になってすぐに始まりました。まずはエントリーシートです。

 まだ担任とそんなに仲良くない状態の四月に私は先生に手伝ってもらいながらエントリーシートを書きました。

 そしてそれから小論文、面接と順調に進み、見事、合格することができました。

 合格が決まったのは十月の半ばでした。


 部活を引退してまだ一ヵ月も経っていませんでした。


 本当に終わるのが早かったです。

 まあ、長くストレスを受けないようにと一番早い受験方法を選んだので望み通りにはなりました。

 多少ストレスを感じたりはしましたが、高校受験の時の経験を活かして、ストレスは最小限に抑えられたと思っています。


 部活も終わって、受験も終わって、あとは落ち着いて残りの高校生活を過ごして卒業するだけでした。


 ここからです。


 きっと、きっかけはここからだったんです。


 私の人生が、もっと大きく、残酷に狂いだしたのは。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る