私の人生を決めないで(前編)

 中学3年生になりました。受験ですね。

 このころの私は近くの塾に週一で通っていました。塾に行くようになってからスマホも持たせてもらいました。

 スマホは母が私をさらに縛るためのものでした。

 徒歩5分の塾についたときにライン、塾から帰るときに電話。

 出かけるときは毎回誰とどこに行くか。

 返事が遅いと「おーい」ときます。

 スマホを持ったことによる私のストレスはさらに増えましたが、主に今書いたことが毎日起こっているから、ということなのでこれ以上は書くことがありません。

 なので、本命のお話に戻ります。


 この時は志望校を考えているときでした。

 正直どこでもいいと思っていました。

 高校も確かに大事な場所ですが「特にこだわりがなければ自分の学力に合った普通科に行く」って感じで考えてました。

 なので私はまずプールがない高校にしようと思いました。過換気症候群のせいです。

 みんなに合わせて泳ぐことができないので、プールの授業がない高校に行こうと思いました。

 そして私の家から歩いて30分しないところに、プールがなくて、学力的にもちょっと下げるくらいでいい高校がありました。

 その高校は私の中学校からは毎年10人くらいは行きます。

 まあ、地元の高校なのでそんなもんですよね。

 私立はさすがに近すぎるところにはないので電車で30分くらいの、自分の学力と同じかちょっと上くらいの、同じくプールのない高校にしました。


 そのころ、学校でも塾でも進路相談的なものをやっていました。

 学校のは全然覚えていないんですが、塾で母が塾に行って塾長とお話したりしてました。


 そこで聞いた話なんです。

 私の志望校は私の考えていたものではありませんでした。

 なぜかわかりません。詳しいことも覚えていません。

 でも、その時名前に上がった高校名は今でもはっきりと覚えています。

 それは、私の行きたい高校よりもはるかに頭のいいところ。私の中学のテストで10位以内の人が志望校にしているところでした。


「なんで私がそんなところに行かなきゃいけないの?」


 頭の中はそれでいっぱいでした。


「え、行かなきゃダメ?」

「勉強、する?」

「いや、無理だよね」

「いけないよ」


「でも、

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