イバラの道へ

 さあ、ここで小学生編まとめです。


 あまり家族に関する記憶がない時期ですが、それでも、

 親同士の喧嘩、怒られることへの恐怖、兄弟間での愛情の差、親の煙草などの生活に関する不満、などなど、すでにたくさんのことが出てきました。(まだ思い出せ切れず、書けていないものもあると思います)


 それで私は、

「私は幸せになるのがみんなより遅いだけ。

中学生になって、高校生になって、いい大学に入って、いいところに就職して、たくさんお金を稼げるようになったらすぐにこんな家、出て行ってやる!

それで私は幸せになるんだ!」

 そんな小学生らしからぬ目標を立てました。しかし、所詮私は何も知らないただの小学生でした。


 私は「大人になるまでのほんの少し我慢すればいいだけ」なんて軽いように考えていました。

 あの時すぐに家を出ていれば私の人生は変わっていたのかもしれないなんて、今でもよく考えます。

 それでもそんなことはもう今更叶いません。


 ここから題名通り、いばらの道を歩みます。

 地獄への入り口といってもいいでしょう。

 残念ながら、この時の私が夢見ていた幸せにはたどり着けません。もちろん、そんなことを知らない私は純粋に、ただひたすらに、すべては大人の私に託すために、頑張ります。我慢をします。


 今の私が過去に戻って、このころの自分に何かしてあげられるのなら、

「もう頑張らなくていいから、あなたはもっと子供らしくいていいんだよ」

「逃げたかったらその時に逃げて、我慢しなくていいんだよ」

 そう言いたい。

 そう言って抱きしめたい。


 辛かったら逃げてもいい。我慢しなくてもいい。

 この時の私はなぜ逃げなかったんでしょう。

 こんなに小さかった私が、なぜ自分1人で何とかできるなんて思ってしまったんでしょう。

 所詮はただの小学生なのに。何にもできない10歳そこらの子供なのに。

 自分が生きてきたのと同じ分、これから先も我慢できるなんて考えてしまったんでしょう。


 多分私は、わからなかったんです。本来、一番頼れる人は親なんです。

 特に、これくらいの子供だったら。


 それなのに私は一番頼りたい人が、一番頼れない人でした。だから自分でどうにかするしかないと思ったんでしょう。友達も学校の大人も、頼る方法がわからなかったんです。


 周りは私のことをどう見えていたんでしょう。

 できることなら聞きたいです。

 

 私は普通の子供でしたか?

 無邪気な笑顔で遊ぶ子供でしたか?


 私には、そんな風にしていた実感は、全くありませんでした。

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