32話 vs ミノタウロス
はあ…ふう…よし…
とにかく冷静に…
フワフワと浮く四つん這いの中年奴隷に足を組み座るワタシは、
DVDディスクの裏面をやや下へ傾けた…
うじゃうじゃ動く蛇の下、うっすら見える…
直視したら即死のメドゥーサの顏…
紫の肌に、丸が三つのハニワの様な顏…
目と口の丸がうねうね動く異様な姿…
コイツがさっきトランシーバーで話していたのか…
さら下に動かす…
え!?
こっちに弓を放とうとしてる!
前の離れた
「コッチ見るな!!」
直後! 頭を下げる!
ヒュッ
髪をかすめる感触の後、矢はケルベロスの前に落ちる!
ディスク裏面を見る!
二の矢を背中の筒から抜いた!
すぐに!
『S』pace!!
『M』uchi!!
S難度★★★
ワタシは伸びるムチを、ディスクを見ながら操作!
「げげえ!!」
メドゥーサの頭部へ、ムチをグルグルグルグルグルグルグル
メドゥーサは立ちながらムチを掴み、外そうとするけど…
そうは問屋が卸しません。
「ふう…」
よしこれで、即死の顏を見なくて済む…
振り返りメドゥーサを見る…
勝手に、全自動のサーチマニアが発動し…
ワタシの脳へ情報が…
《《《《
『S』earch
『M』ania
魔神メドゥーサ
LV 25
HP 50
攻撃 30~∞
防御 30
速さ 30
魔力 20
スキル
『デスマスク (エキストラチート)』『毒蛇アタマ』『自然治癒(弱)』
メドゥーサの個人情報
かつては天界の美しい女神だったが、アテナに不貞がばれ、醜い姿に変えられた
その時、突然変異のスキル『デスマスク』を手に入れてしまう
『デスマスク』はあまりに危険すぎる存在なので
地獄のラビンリンスに永久に閉じ込められる
デスマスクは死んでも発動する
》》》》
しかし、どうやって殺すか…
一つ間違えたら、ワタシが即死だからね…
さっさと首を絞め殺すか…
ん? 待てよ?
メドゥーサの頭?
使えるんじゃない?
ミノタウロスも瞬殺じゃん?
イブも…
あのイブの鎖蛇にも効くかも!?
あ? そっか… メドゥーサはラビリンスから出れないか…残念…
ちっ… ミノタウロスをコイツで殺したら、コイツ始末するしかないわね。
ワタシは伸びたムチでメドゥーサの首を締め上げる。
「うぐぐう…助けて…うぐぐ」
「生きたい? それとも死にたい?」
「生きたい…うげぇ」
「なら、今から顏のムチを外すよ? 絶対にコッチを向くな、怪しい動きしたら即コロス」
「うん…」
ワタシは顔のムチを解き、首をギュウーーと締め上げる。
「うげえ…うおっ…」
「おう? まっ直ぐ歩け…ミノタウロスんトコへ行くぞ? メドゥーサちゃんとミノタウロスくんのお見合いだあ」
前をメドーサに歩かせ、元の3つの分かれ道に来た時、
メドゥーサは右を見て、
「ミノさんえっ」
スーーーンガチャン!!
斧の刃がメドゥーサの前に落ちた様に見えた!
しかし…
頭の蛇がパラパラと落ちた…?
え?
メドゥーサは、奇麗に前と後ろに分かれ倒れた!
スッと斧は上がり!
もう一度ガシャン!!
もう一度ガシャン!!
前に倒れた頭部の辺りに振り落とされる!
間違いなくミノタウロス…
ワタシはムチを戻し、足を組んで座る、四つん這いの中年奴隷をフワーと下げさせ臨戦態勢に…
右の角から、向こうは気づいてないでしょうけど、再開ね…
たぶん近鉄バファローズ?の帽子を深々と被った身長2mくらいの、牛の二足歩行、水牛のツノを持つ、
ミノタウロス
毛深いけど分かる鋼の様な体、右手には大きな戦斧ハルバード
ミノタウロスは深々と被った近鉄バファローズの帽子を上げて、こっちに笑みを浮かべ、
「コレで目隠しした」
メドーサの骸を見て、さらに笑い…
「食い扶持を減らせた。 人間、全部オレが喰う」
もう戦うしかない! ワタシは先手必勝で!
『S』hotgun !!
『M』uchi !!
S難度 ★★
ムチの連撃をミノタウロスへ!
な? 避ける気も無い?
いいでしょう? サーチマニアしてやるわ!!
パンパンパンパン!!
《《《《
『S』earch
『M』ania
魔神ミノタウロス
LV 500
HP 100000
攻撃 2200
防御 2200
速さ 1000
魔力 0
スキル
『斬攻撃(超)』『猪突タックル(自傷アリ)』『
『自然治癒(中)』
ミノタウロスの個人情報
天界の最強戦士を作るため人体実験で生まれた魔神
しかし制御できない粗暴な性格、天使を食べた事から、
神々は地獄にラビリンスを造り、ここにミノタウロスを封印した
ラビリンスは『仏体Ⅹシリーズ』を持つミノタウロスを封印するため作られた
絶対に赤色には注意すべし、赤を見ればスキル『死闘』が発生する
ミノタウロスに『死闘』が加われば魔王でも戦いを避けるであろう
》》》》
むっちゃ…強いやん…
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