8話 スブタ時間かかるよ
🐈🐈🏠 👩🐖👦✨👦👦~
『血の池ラーメンの店 満衆』
看板が見えた。
「ココ? セント?」
赤鬼セントは眩しい笑顔と歯で、
「そうだよ✰ユキノ様✰」
「今からラーメン屋で反省会よ、
野良猫がたむろする入り口。
入ると、
カウンターが6席に座敷にテーブルが2つ。
地獄のラーメン屋って昭和っぽい店内なんだね…
壁にはサインがたくさん、
「始皇帝」「ムッソリーニ」「オッペンハイマー」地獄に落ちた大物たちのね。
棚には
あ!? びっくり!
『うみねこの鳴く●ろに』が全巻ある。
『ひぐらし』じゃなくてコッチて??
相当、偏屈な親父がやってる店ね…
さてと…
座敷に…
黒のニーハイブーツを脱いで上がる。
ケルベロスもおしゃれな靴を脱いで上がる。
四つん這いの中年奴隷も…
「ばあーべん、ぼ♪(^ω^)」
ヨダレを垂らしながら、四つん這いのまま上がろうとしたが…
ラーメン屋の白い長い帽子をかぶった周富徳(しゅうとみとく)に瓜二つな店主が、四つん這いにサルグツワに目隠しリード付き首輪の白ブリーフ1丁の中年奴隷に中華鍋を振り上げ!
「おまえ汚い!」
「ぼっ? ('ω')」
中年奴隷は入店拒否された。
ワタシの隣セント、向かいにショウ、その隣にリュウトで座り、中央にメニューを置いてみんなで見る。
周富徳似が紙と鉛筆を持って来たから、
「じゃあワタシは血の池ラーメンに生ビールに、それと餃子」
赤鬼セント「血の池ラーメンとかつ丼に野菜炒め、それと生ビール」
青鬼ショウ「血の池ラーメンとチャーハンに餃子とチューハイ」
白鬼リュウト「焼きそばと唐揚げと『スブタ』とゴハン大盛とチューハイ」
周富徳似はリュウトをジロッと見て、
「スブタはちょと時間かかるよ? いい?」
白鬼リュウトは小さく頭を下げ、
「ういっす」
ワタシはリュウトの「ういっす」に少しイラっとした。
周富徳似はビールサーバーと酎ハイサーバーを指さし、
「ビールもチューハイもセルフね」
リュウトをジロッと見て
「わたし『スブタ』あるし忙しいからね」
調理場に行った。
「ユキノ様✰ どうぞ✰」
「ありがとう」
地獄の生ビール… 果たしてどんな味?
ごっくごくごっく…アサヒ?
あっさりと飲み干すと、セントは気を利かしてオカワリビールを注いで持って来てくれた。
「ユキノ様✰? あんまり飲みすぎると…✰」
「大丈夫よ、今夜は消えたババア(西太后)の民宿で眠ればいいじゃない?」
「なるほど✰ 言ってなかったけど、地獄に夜はないよ✰」
「あ? そうなんだ」
ワタシはグイっと飲んだ後、ケルベロスに、
「ところで、あんた達…張飛(ホモ)ごときに負けるなんて情けないわね…外で野良猫と待ってる中年奴隷は一人で卑弥呼(メロンレデイ)とババアを追い払ったのよ」
青鬼ショウ 「いやいや~張飛は無茶苦茶ヤバかったすよ。 アレマジ反則っすよ」
白鬼リュウト 「そうそう、ユキノ様とアイツ(中年奴隷)が強すぎるだけだって。 ユキノ様、言ってたじゃん? どうせ俺達は所詮BL犬だって」
ジョッキを持ちながら、へらへらと…
何一つ向上心のかけらも無い… 情けないショウとリュウトにイラついてムチでぶん殴ろうと思ったけど…
ぐっっ~っ
ここは酒とゴハンの場… 今は止めておくわ…
「はいラーメンね」
ポン ポン ポン
血の池ラーメンが来た!
赤いスープにニラにひき肉、
ズルッズルズル~
担々麺? 美味い!
担々麺とビールって合う♪
餃子も来た。これもカリッとジューシーで美味い。 店は古いけど、なかなかこれはこれで落ち着いてイイ感じじゃん。
しっかし…
ラーメンに焼きそばにカツ丼に野菜炒めに唐揚げ…?
白鬼リュウト「大将、ギョーザ6人前追加、唐揚げ2人前も」
周富徳似 「ちょと『スブタ』があるから時間かかるよ」
しっかしコイツラよく食べるな~
元はあの巨大なケルベロスだったからかな?
気になったから赤鬼セントに、
「次の地獄はどこ?」
セントはキラキラ笑顔で生ビールを飲みながら
「餓鬼地獄だよ☆」
「餓鬼地獄? なら食料を買って行った方がいいわね」
セントはジョッキをパン✰と置き、
「絶対にだめ✰ 食料なんて持っていったら数十億の餓鬼に襲われる✰」
「数十億~??」
「いくらユキノ様でも餓鬼数十億が相手では無理ゲー✰」
セントは胸ポケットからカギを取り出し、
「地獄のマスターキーはあるけど、餓鬼地獄の入り口の門から出口の門まで2000キロは、食料無しで通過しないとダメ✰」
「餓鬼地獄… けっこう厄介そうね…」
ワタシは死神のキセルを「ふ~~」と吹かすと
💀{ 針金マン毛オンナが!! 餓鬼地獄の餓鬼数十億に喰われっ…
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