第46話自由

●自由


 リヒトがユリアナの首をとり、私はほっとしていました。

 

 そして、自由になったマサネを思いっきり抱きしめます。


「よかった。マサネ」


 私は、彼を抱きしめながら涙していました。


 リヒトは、そんな私たちを見ながら笑っていました。


「なぁ、きっと今回みたいな安全地帯を狙ってくる奴らはいるぜ。そんときは、また頼むよ。俺たちの師匠!」


 リヒトの言葉に、私はいつから師匠になったのだと思いました。ですが、よく考えてみれば私は彼らを教えて導いています。師と呼ばれてもいたしかたがない立場になっていました。


「大丈夫だ」


 私の胸の中で、マサネは呟きます。


「シナ。みんな、強い。だから、次もきっと大丈夫だ」

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ダンジョンには元暗殺者が住んでいる 落花生 @rakkasei

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