第39話教え子たち

●教え子たち

 ヨーシャが亡くなったあと、私にはいろいろなことがありました。ヨーシャの仲間たちが着て、彼に何があったのかを聞かれました。私は、ナナイチのこととヨーシャに離したことをすべてヨーシャの仲間に知らせました。


 私とナナイチの関係性は、なんとか伏せながらの説明でした。


 私は、ふらふらしながらも家路につきました。昔なじみが殺されるというのは、思いのほか私にとって精神的に苦しいことでした。


 ナナイチ……ナナイチ。


 私は、心の中で元教え子の名を呼びました。


 今だったら私は簡単に殺せますよ、と。


 ですが、こんな時に限って暗殺者は現れません。


「おかえり、シナ」


 家に帰ると、マサネが出迎えてくれました。


 彼の顔を見て、私はほっとしました。


 そして、同時に思ったのです。


 私は、彼のために生きていると。


「シナ!」

 

 驚く彼を、私は抱きしめていました。


「マサネ……今日、ヨーシャが……知り合いがなくなったんです」


 私の言葉に、マサネは息を飲みました。


「マサネ……あなたはいなくならないでください」


 私は、情けないほどに弱った声をだしていました。


 もしも、今マサネがいなくなったら立ち直れないほどに。


「約束するよ。俺はいなくならないから」


 マサネは、必死にそう答えてくれました。


 私は、少しだけ落ち着きました。

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