第13話 4大国
皆さん、こんにちは。
あの夜以来、ラーファ様はお越しくださいません。と言いましても2日しか
さてさて、今日はお店も
東のデメテール、西のアルブレス、南のアウスディース、北のセプトゥスウリスが
東に位置する我らがデメテール王国。実は
他の国ではスキルを与えられるという事は無いようですが、精霊と共存していたり魔術を使う者がいたりするのだとか。
いつかこの目で、まだ知らぬ世界を見てみたいです。
西の果てにあるアルブレス王国はご存知通り、戦が
世界で唯一、
ラーファ様のお兄様がご家族とお暮らしになっている、南のアウスディース王国。
争いとは
北の奥地にあるセプトゥスウリス国は、大昔よりエルフの方々が暮らす格式高い厳格な国です。
エルフとは長く尖った耳が特徴の妖精です。精霊と共に平和に暮らしているそうです。
今は深い雪に
セプトゥスウリスとデメテールは昔から親交が深く、お互いに支え合って発展してきました。
アウスディースはアルブレス以外の国とは友好関係を築いています。
年に数回セプトゥスウリスから使節団が来て、王国総出でお迎えします。
その使節団の一員としてデメテールを訪れたリーフというエルフの女の子と仲良くなり、時々お手紙の交換をしています。
4つの大国の他にも国や集落があります。龍の里や魔物の国があるという伝説もありますが定かではありません。
時々やってくる旅人から、他国の様子や
年に数回セプトゥスウリスから使節団が来て、王国総出でお迎えします。その使節団の一員としてデメテールを訪れたリーフというエルフの女の子と仲良くなり、時々お手紙の交換をしています。
いつかラーファ様が仰っていましたが、新婚旅行は世界一周だと。本当にそんな日が来れば良いのですが、人生そう上手くは運ばないものです。私は日々のささやかな幸せを大切に生きてゆきたいです。
各国の紹介は以上です。とても簡単な紹介になってしまいましたね。
お話は変わりますが、フルールは少しだけレベルアップしました。
ラーファ様がいらっしゃらない間、落ち込んだ気持ちでお花を出現させていたら、花びらだけで出現させる事ができたのです。これを使えば、これまでよりも
「我儘言ってないで頑張らなくちゃね」
「フルールは頑張りすぎるから心配だよ」
「ひゃぁぁぁっ!! ラーファ様!?」
突然ラーファ様に耳元で
「ごめんごめん、
「そ、そんなことはありません。ラーファ様が会いにいらしてくれないので、お花に
「そんな······。ごめんね、ちょっと家がバタバタしててね」
「うふふ、
「
「でぇ、ドナパパが
ラーファ様の後ろからヒョコッとアズ様が出ていらっしゃいました。
「あら、アズ様もいらしたんですね。こんにちは」
「うん、こんにちはぁ。ドナパパすっごかたんだよぉ。パーティの次の日にね、待ち合わせ場所にラーファが来ないから迎えに行ったら、ヌーアみたいな顔したドナパパがラーファのパパにめちゃくちゃ怒鳴ってたの」
ヌーアとは長い2本の角が特徴的な魔物です。お
「まぁ······。やはりマズかったのですね。それで、どうなったのですか?」
「父さんが追い返したよ」
「え?」
「ラーファのお父さん、実はめっちゃ強んだよぉ。ドナパパ浮かせて
「アズ······もういいだろ。笑いすぎ」
「ラーファだってお父さんの後ろで笑い転げてたじゃないかぁ。ふふふ······」
「だって、ねぇ、あれはフルールにも見せたかったよ」
そう言ってラーファ様は
「だ、大丈夫なのですか? 笑い事なのですか?」
「あ~大丈夫。ドナは昔から僕と結婚するって騒いでたんだけど、適当にあしらっては毎回お父上が怒鳴りこんで来るんだ。で、毎回
「わ、私の所為(せい)でそのような事に······」
「違うよ。フルールの所為じゃないよ。あの一族は昔からそう。平気で人を傷つけるから許せないんだ」
「そうだったんですか······」
「確かにぃ、フルールちゃんが気にする事はないと思う。ドナはラーファに好かれようと必死だけど、全然わかってないもん。根本的に違うんだよねぇ」
「そうそう。はい、この話はお
ラーファ様が手をポンとひとつ叩き、お話を切ってしまわれました。
「フルール、今からちょっと
もうお店もしまう時間でしょ?」
「はい、
「それは行ってのお楽しみ」
ラーファ様はニタァーッと笑みを浮かべて、アズ様とお顔を見合わせたまま教えてくださいませんでした。一体、
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