資料15 第15節
正礼暦二一一年○月○日
エイダ・プラウス記
義賊トルヴァルドはウォードーン王国で健在、だそうだ。といっても犯行はまれで、悪事で私服を肥やす者が現れた時ぐらいと聞く。
以前は剣身が黒い刃が潰されたナイフが残されていたが、最近はそれがなく、別人ではないかと
ジョゼフにトルヴァルドも呪われし者らしいと言うと強い興味を示した。ウォードーンの商人を当たってみると目を輝かせていたので首を傾げていたら、だってロマンがあるじゃないか、ですって。
年上なのに時々子供っぽい顔をする人だ。
【土地/時期】
イェルド・サリアン司祭がいるという事はウォードーンの都市フォヴレだろう。ギルとの話から、第8節の翌年。
【人物】
・ギル
極寒となる冬のウォードーンにギルは何の用があるのだろう? こちらの三国と違い簡単に行き来できない事から数年滞在していた? いまさらだけど、あちこちふらふらしているが目的地はどうやって決めているのだろう? 何かしらの情報を得て行動しているのだろうか?
よく考えて見ると、現在ならともかく、三国戦争時は国境を越えるのは困難だったはずだ。一体、どんな方法を取っていたのだろう?
・トルヴァルド
男性。義賊。盗みはするがそれ以上はしない。
旅人ギル、吸血鬼ブルーノ、聖女ジャネット、岩巨人ジョルジュ、彼らに続く五人目の呪われし者。他の者と異なるのは、取引したという。
ブルーノの場合、呪い師は彼を恨んだ民に動かされた。ジョルジュの場合は、父と弟が呪い師を呼んだ。
トルヴァルドは取引と言った。生き延びるために自ら呪われた? 呪い師と交渉したのも信じられないが、彼女が応じたのも意外だ。わからないのはもう一つ。彼にかけられた呪いはなんだったのだろう?
・イェルド・サリアン
資料8参照。
俗っぽい司祭なのに強い正義感を持っているのは相変わらず。私の上司とは真逆なのよね。厳格すぎる上司と、教えを都合よく解釈するイェルドは気が合わないだろう。
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