資料14 第14節

  正礼暦二一一年○月○日

  エイダ・プラウス記


 鍛冶師クレイグが出てきた事から、彼に詳しい叔父に話を聞きに行った。クレイグが作ったカタナと呼ばれる武器を知らないか、と尋ねたがわからないとの事。残っているなら見たい、持ってみたい、欲しい、だそうだ。

 結局何も情報が得られないどころか、叔父の知り合いの商人と最近仲が良いらしいじゃないか、とからかわれる始末。会いに行くんじゃなかった。

 叔父の知り合いの商人、一々長ったらしいので名前を書きたいが資料に残すわけにはいかず、仮にジョゼフとしておく。これならマンディでよくある名だし特定はできないだろう。



【土地/時期】

 詳細な時期は不明。第4節の後なのは確定。

 クレイグの工房が出てきた事からセックトンランド王国の街、ガーデリーでの出来事。

 ウキョウの故郷についてだが、ナガト国だと思われる。ミカド(国王の別称?)が治める国だが実際はバクフと呼ばれる組織が統治しているらしい。

 これは記録からの情報ではなく、ジョゼフによる情報。ナガト国に行った商人と話した事があると言っていた。商人と宣教師はどこにでも行くから感心する。



【人物】

・ギル

 第3節で言っていた世界を一周して戻ってきた話をホラだと決めつけていたが、本当かもしれない。

 世界の西と東がつながっているのは知られており、ギルの言うように球状だという説もある。神学講師の話はあいまいでよく覚えていないが、人知を超えた神が作った世界ならどのような形状だろうと不思議ではない、だったか?

 それともう一つ、ギルが凄腕の双剣使いと判明。ジョゼフが言うには、身を守りたいなら盾を持った方が簡単だ、だそうだ。これについては納得する。

 それから、剣と短剣を選んで死んでいないならそれだけで凄腕だ、とも言っていたが、これには疑問。ただ逃げているだけでは? 実際、彼が剣を使った話はこれが初めてだ。


・ヤマノウチ・ウキョウ

 男性。侍?

 彼の国ではファミリーネームから名乗るらしい。個人より家族の一員としての立場が優先されるのだろうか。

 兄はキョウシロウ。侍がどういったものかわからないが、兵士に近い役割と思われる。

 兄に固執するのは彼のさがなのか、侍の性なのか不明だけど、とにかく頑固。もっと気楽に生きたらいいのに。


・クレイグ、リリー

 資料4参照。

 第4節後の二人が元気そうで良かった。

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