資料7 第7節 及び第5節補足
正礼暦二一一年○月○日
エイダ・プラウス記
一五〇年程昔、正礼暦六五年。グーベルク王国で疫病が
現在は対処方が確立されているため、そこまでの脅威ではないが恐ろしい病には違いない。
この大流行以降、教会は遺灰を聖水で清めれば魂を天国へ送れると発表した。つまり、公式に火葬を認める切っ掛けとなるほどの大惨事だったという事になる。
【土地/時期】
アメリーの項に詳細を記すが、彼女の年齢が記述されていたため詳細な時期が特定できた。
グーベルク王国、バウアム地方、正礼暦五一~九五年の出来事。
【人物】
・ギル
疫病の対処方を知っていた。火葬を行う土地に行った経験がある?
アメリーの家族と一緒に描かれていた絵は第5節の絵と同一である可能性が高い。
・アメリー・ヘルダーリン
女性。領主婦人。
グーベルク王国公式文章の参照に時間がかかったが、バウアム地方領主一族だったと判明した。
後世、彼女が火葬を広めなければ疫病はさらに蔓延していたのでは、との意見もあるが、当時は悪魔とも魔女とも呼ばれ恐れられていた。正直な話、彼女が教会から処罰されなかったのは奇跡としか言いようがない。
彼女が火葬を始めた理由は長年不明とされていたが、一介の旅人から得た情報だとは誰も思わないだろう。
【第5節補足】
カールが見た絵からクリスタはアメリーの孫であると思われる。つまりギルはヘルダーリン家三代に渡って懇意にしてきた事になる。
絵を確認できればギルの姿がわかるかもしれない。
【補足の補足】
驚くほど多くの事が判明したが、疫病についても調べる羽目になった。死者数を知った時は息が止まるかと思った。
まさか、こんなに気が滅入る調査になるなんて。少し休みたい。
アメリーの魂に安らぎがあらんことを。
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