資料3 第3節
正礼暦二一一年○月○日
エイダ・プラウス記
昨夜、久しぶりに父と話した。その勇気をくれたロバートとトレバーに感謝したい。遅くまで語り合ったので、こうして頭痛に悩まされているわけだけど。トレバーならあれに効く頭痛薬を処方してくれるでしょうね。しかし、私たちが出会う事はない。私の推測が正しければ。残念だけどあり得ない。
【土地/時期】
正礼暦七十三年から前後十年と断定。
ブルーノ・ラングハイム伯爵についての記録を見つけた。隣国であるグーベルク王国の大都市、ハウゼルプの領主。ハウゼルプの堅牢な城壁は有名だ。もちろん城壁が完成した時期も調べた。正礼暦七十三年。今から百四十年前だ。
それからギルが土産だと言っていた米の酒。これが第2節にある木の精霊への土産だとすると? 第2節と第1節は第3節と同時期という事になる。
残念ながら百四十年前の人には会いようがない。
これは一つの推測とする。
【人物】
・ギル
目ぼしい情報はなし。三百年生きる伯爵に対等だと言わせるという事は、彼も長命だと?
・ブルーノ・ラングハイム伯爵
男性。吸血鬼? 呪い師によって吸血鬼にされた? 呪い師、呪い、吸血鬼。馬鹿馬鹿しいが笑いとばせない何かを感じた。
グーベルク王国のハウゼルプ領主の記録はあったが、黒の守護者については何もなし。
そんな古い文献がこの図書館にあるのも驚きだった。
・テレーザ・キルヒナー
女性。アルビノ。アルビノが短命ではないのはギルが言った通り。彼女はルーノ、もとい、伯爵と同じ様に吸血鬼になったのか? それとも伯爵が人に戻れたのか? 非常に気になる。この二人の恋愛劇があれば通い詰める自信があるわ。
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