第3話 過去

こんなことになったのは、いつからだろうか。1世紀は前だった気がする。

『死神』と『神様』がこの世に現れた。

2人は互いの理論を互いに広め、民衆に教えを説いた。民衆は二分され、その力は他国にまで及んだ。『死神』と『神様』という、とてもアバウト且つ分かりやすい信仰対象を人々が好まないはずはない。

2つの理論は酷く類似していた。

『信じる者は救われる』『悪い行いはしっぺ返しの如く、自分に返ってくる』…………小学生にも分かる道徳の決まり文句だ。

そんな中、唯一違っていたのは……

『神様は永遠に失われることはない』『死神は永遠に途絶えることはない』

この2つのみだった。これは完全なる後付け設定で、噂に尾ひれがついただけだろうとタカを括っていた。

…………でも、それは真実だった。

何よりも揺るがない『真実』だった。

説いたどの教えよりも確実なものであった。


そう。僕は、『神様』なのだ。



厨二病とか、そういうのではなく。

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±0 ゆづき。 @fuka_yudu

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