シオンの優しさ
一息ついてるときにありさは一人、話を整理していた。
そこへシオンが話しかせてきた。
「大丈夫?なんか顔色悪いけど」
「大丈夫。途中から話についていけなくて、今一度整理してたところ。」
そう答えて私はまた話の整理を始めた。
なんか話の流れから実の両親のこと聞けそうにないし、おばあちゃんたちはお父さんと思い出話に花咲かせているし、今回はお預けかなぁ・・・なんて考えていた。
そして時間だけが過ぎて、帰る時間になってしまった。
「誠司くん、ありさちゃん、シオンくん。わざわざ来てくれてありがとう。またいらっしゃい。」
おばあちゃんはそう言うとみんなで食べなさい。とお土産を持たせてくれた。
「ありがとうございます。今回色々聞けなかったこともあるので、また来ますね。」
とあかりが挨拶をした。
そしてありさたちは家に帰りました。
あ、もちろん帰りもちゃんと車酔いしたのでした。
家に帰るまでの道中色んな事があったけど、無事に家に到着することが出来た。
そしてお風呂に入り、さっさと寝る支度をしたありさはそそくさと部屋に戻った。
そこへシオンが部屋にやってきた。
「なんか嵐のような人たちだったね」
と言ったシオンに対して
「うん。そうだね。おかげで私が聞きたかった質問が出来なかったよ。」
とありさは苦笑いしながら言った。
それを聞いたシオンは無言でありさの肩を抱き、シオン側に引き寄せた。
シオンの体温がありさに伝わる。そのおかげで安心したのか
「今回はおじいちゃんに私の姿を見せたかった一心だったんだろうね。次回行った時はちゃんと質問出来たら良いなぁ」
とつぶやきありさは涙を隠すように下を向いた。
そしてありさは疲れたのかそのまま眠りについたのでした。
シオンside
ありさの祖父母の家では色々あった。
ありさはきっと不完全燃焼になって落ち込んでいるに違いない。
そう思ったシオンは家に帰ってから一言も話することなく、そそくさと部屋に戻ってしまったありさの元へ向かった。
部屋に入るといつものようにベッドに座ってなにか考え事をしているありさがいた。
俺はどう話しかけようか考えて一言。
「なんか、嵐のような人だったね。」
と話しかけた。
案の定、ありさの元気が無くなっていた。
それもそのはず、質問とか一生懸命考えてたのを見てきた俺からしても、質問できなかった悔しさなどが伝わって俺も落ち込む。
俺は無言でありさを抱きしめ、頭を撫でた。するとありさは
「今回はおじいちゃんに私の姿を見せたかった一心だったんだろうね。次回行った時はちゃんと質問できたら良いなぁ」
とつぶやくと下をむいてしまった。
俺が「そうだね」とつぶやき頭を撫でているとありさが寝てしまった。
ありさをベッドに寝かせ、俺はありさの隣に添い寝した。
そしてありさの寝顔をみながら眠りにつくのでした。
数時間後、ありさに起こされて目が覚めると、どうもありさを抱きしめるように寝ていたらしい。
俺は「まだ寝かせて」と言うと再びありさを抱きしめて眠りにつくのでした。
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