祖父母と初対面
今日から夏休み。
おじいちゃんとおばあちゃんに会いにお父さんが運転する車に乗って出発した。
「ありさ、大丈夫?」
シオンが心配そうに聞いてきた。
「大丈夫。緊張するけど、聞きたいことも考えたし、なんとかなるよ」
そう言って私は窓から外を見た。
そして・・・車酔いをした。
ぎもぢわるいぃぃぃ・・・
酔い止め飲んだはずなのになんでぇ・・・。
お父さんに言って休憩出来る所に車を止めてもらい、外の空気を吸うために外に出た。
「ふぅ・・・生き返る~」
大きく深呼吸して外の空気をめいっぱい取り込んだ。
そのおかげか、少し楽になった。
「ほら、水買ってきたから飲みな」
「ありがとう」
シオンが水を買ってきてくれて、私はそれを受け取り一口飲んだ。
それから少し休憩して再び出発した。
それからしばらくして祖父母の家に到着した。
家は田舎の一軒家って感じで、インターホンを押すと「はーい」と女性の声がしてドアが開いた。
「あら、誠治くん久しぶりね。その子がありさちゃんとシオンくん?」
誠治とは父の名だ。私の本当の父とは家を行き来する位仲が良かったらしい。
「おばさんお久しぶりです。そうですよ。」
なんて世間話を2人がしていた。
「なんか・・・緊張してた私がバカみたい」
「こんなに愉快な人だったなんてビックリだね」
なんてシオンと話をしていると
「誠治くん、立ち話もなんだし中に入りましょ」
とおばあちゃんが言うとそそくさと中に入ってしまった。
「じゃあ、僕たちも中に入るか」
シオンがそう言うと私は頷き2人で中に入ったのでした。
※ちなみにおじいちゃんは縁側で私たちの会話を聞きながらお茶を飲んでいました。
シオンside
今日はありさの実の祖父母に会いに行く日
朝から落ち着きがないありさを横目に俺は着々と支度をして車に乗り込んだ。
出発してからもどこか落ち着きがないありさに
「ありさ、大丈夫?」
と声をかけた。
ありさは大丈夫と答えてたけど、明らかに大丈夫じゃなさそうだった。
ありさからは話しかけるなと言わんばかりのオーラが漂っていた為、話しかけず無言で目をつぶっていた。
すると「お父さん・・・ごめん、どこか休憩出来るところに車停めて欲しい」と声が聞こえた。
俺は目を開けてありさを見ると、顔が真っ青になり具合悪そうにしていた。
完全に車酔いしていた。
俺は急いで袋やメンソール系のラムネをありさに渡して、背中をさすっていた。
直に車が止まりありさと外へ出た。
俺はそのまま水を買いに行き、ありさに手渡した。
まったく、世話がかかるよ。
だけど俺は弱ってるありさを見て愛おしくなった。
のは内緒だ。
外で少し休憩してから出発した。
休憩したおかげか、ありさの体調も良くなったみたいでよかった。
しばらくして祖父母の家に到着した。
父がインターホンを押すと
「はーい」
と元気な女性の声が聞こえたと同時にドアが開いた。
そこには黒髪ショートで雰囲気がどことなくありさにそっくりな女性がいた。
俺は心の中で、ありさがおばあちゃんになったらこんな感じなのかな?とか考えていた。
そうこうしている内に、中に入ろうという流れになった為、ありさに中に入ろうと一言言って中に入りました。
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