第4話 スタートは後ろからで・・・(3)

今日のバイトは早めに上がらせてもらって、

愛車のバイク(ホンダ400X ABS)で自宅へキャンプ荷物を取りに行く

途中でスマホに親父からラインの連絡が入った、


『なんか玄関にキャンプ荷物があるがキャンプ行くのか、』と有った、


『いつものキャンプ場へ後ろに友達載せてと』と答えると


『友達?相沢君か?』『いや、奴とはニケツはしない』


『別の友達!!』なんだその驚きの表現は、


『そうだな、友達が増えるのは良いことだ、丁度車で出かける用事があるから、

ついでに荷物は運んでやる』とのこと、


『ついでにでキャンプ椅子1個の追加もよろしく』と伝えておく、


『上手く友達を増やせよ』


余計な一報があったが、とりあえず荷物運びのお願いして連絡を終わる、

まあ女子と知ったら厄介だなと思って、それはあえて伝えずに置く

まあキャンプの管理人経由でいずれは、ばれそうだが。


荷物が無くなったので、追加のメットとかジャケットとなどを自宅へ取りに戻って

荷物の積み込みが無くなったので早めの待ち合わせになる事を梓川へ

クラスの連絡用ラインで個人宛で伝える。


「待ったか?」


「ううん、5分位、コンビニ店内の喫茶コーナーでカフェラッテ飲んでたから

寒く無かったし」


予定を前倒しにしたけど問題なかったようだ、


「取り合えず、俺もホットコーヒーな」


取り合えず、バイクで冷えたのでホットコーヒーであったまる。

バイクでニケツなので、今の梓川はジーンズ姿に動きやすそうな

赤系のハーフダウンジャンパー、下はセーターとカーディガンらしい、

あとマフラー。


「暖かい格好してきたか?」


と梓川に聞いてみる、


「うん、バッチリ」


「俺なんか、ジーンズの下は分厚い遠赤の股引履いてるぞ、オイルカイロ装備でな、」



少し笑いながら、梓川が、


「股引って、おじさんですか、」


「バカ、バイクの寒さ対策は重要だぞ、もう日が暮れるし、股引は良いんだぞ!」


「いや、言い方がインナーパンツとか・・・」


「でも買うとき遠赤機能付き股引って有ったぞ、言い方なんか

関係ないじゃん、で梓川は股引履いてるか?」


「だから言い方!、あと、そんなの履いてないよ」


「マジか!下半身寒いぞ!」


「股引とか、女子は履かないの!」


「そうか、強いな~」


まあ、真冬でも丈の短い制服のスカートだもんな、平気なのかもしれない。


「あとオイルカイロ、梓川の分も持ってきたぞ」


と小さいサイズの金属性の白金カイロを渡す、


「うわ、更にレトロ感が・・・、あと使い捨て有るよ」


「でも使い捨てより暖かいぞ、取り合えずお腹とか、

冷える所へ仕込んでおいた方がいいぞ」



あとはコーヒーで軽く暖をとってから、駐輪スペースのバイクへ向かう、





ホンダ 400X、ABS(アンチロックブレーキ)装備の2019年モデルで有る、

バイク資料リンク先(https://www.honda.co.jp/400X/)

4ストロークで400CC排気量でゆとりが有る、

ロードスポーツタイプやレーサーレプリカのバイクと違って

そこそこのオフロード性能もあり、軽いクラッチレバーも便利だし、

ロングツーリング向けのバイクだ、後ろにトップボックスも付いて、

手のグリップヒーターとUSBソケットも付いてスマホなどもナビで使える。

親戚の叔父さんがHonda系のバイク屋をしていて


勧められてバイク好きの親父が買った、でもその後、直ぐに親父は大型バイク免許を

取ったので、一年と使わずにアメリカンタイプのビックバイクに乗換やがった、

もともと俺はキャンプの足に中型のバイクが欲しかったので

自分用のバイクは買わずに出世払いと車検込みで親父からもらい受けた、

本当はヤマハの250CCモデルのオフローダーバイクのセローの中古が

良かったのだが、まあ400X、ABSの方がクラスは上だし。


「うわっ、本当に大きいバイクだ!」


梓川がバイクを見て声を上げる。


「高速道路も乗れるヤツなんだぜ、二人乗りでも余裕だ」


「バイク好きなの?暴走なんとか?」


「あのなぁ、確かにバイクは好きな方だしツーリングは楽しいとは

思うけど、でも俺にとってバイクは道具なんだよな~、遠くへ行く為に

使うもの、本当は車の方が楽で荷物も乗って良いけど、免許まだ取れないし

専用の車とか無理だし」


「そうなんだ」


取り合えず、フルフェイスのヘルメットと持ってきたライダースジャケットを

貸して後ろに乗ってもらう、ライダーグローブも必須だ、


「リアシートのサイドにグリップと下に足掛け有るから、片手でグリップにぎって

後は俺の体の掴み安い所に手を添える感じで」


と乗り方を伝える、基本停車ぐらいでは足は付けずにしてもらう。


「なんか恥ずかしいね・・・」


「意識しすぎだろ、俺の背中にリュックも有るし、当たらないぞ」


「そうゆうことじゃなくて!」


何考えてるんだか?


「最初に近くのショッピングセンターで食材を買うけど良いか?」


「了解です。」


そうして、バイクを出す。


バイクでショッピングセンターへ向かう途中、

安全運転は必須だが、なんか重いな、400㏄クラスだから

パワーは十分足りてるけど、

梓川も最初はバランスを取りずらそうだったけど、

直ぐにコーナーなどでバランスを合わせる様になって来た、以外にセンスあるな、


おとなしい感じだったけど、チョット意外だ、


「あのね、貸してくれた、この上着ありがとね、ダウンだけじゃ

寒かったかも、あとカイロも暖かいよ」


ヘルメットに仕込んだインカム経由で梓川が話しかけてくる、


「股引は無くて、平気か?」


いたずらに聞いてみる、


「ちょっと、さっ・・・、全然平気だよ!、気にしないでね」


以外に意地っ張りなのか・・・峠で冷えなければいいが・・・



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