約束
「
楚愛は、
「楚愛ちゃん、ごめん。
義洋は楚愛に
楚愛は、ちょっと信じられなかった。心の
しかし、それでも、それを表面にだすことはできない。できてしまえば、自分はあまりにも
「……だからって、すぐに
義洋は言った。
「おわびとしてなんだけど、ずっと、君のためにつくすよ」
「……つくす?」
「ずっと君を
「……」
「楚愛ちゃんの言うことは、なんでも聞くよ。それで、君の信頼を少しでも取り戻せるのなら」
そして、ようやく、楚愛はほほえんだ。
「いいよ」
「
そして二人は、先生に
「……私、帰れない」
「大丈夫だよ。俺がいるから」
義洋にそう言われて、楚愛の気持ちは、だいぶ軽くなった。楚愛は義洋により
やっぱり
楚愛は水のドームを消して、中に向かう。
「わあ、二人ともびしょびしょじゃん」
凛瀬は、雨に
「タオル持ってくるね」
「あ、ボクもあるよ」
先生と凛瀬がタオルを持ってきた。
「はいよっ」
凛瀬は、義洋にタオルを投げた。
「サンキュー」
先生は、直接楚愛の体を
「すごく濡れてるわね。冷えてるでしょ。
「うん。大丈夫」
楚愛は、なんだかぽかぽかした気持ちになった。
先生と楚愛の仲むつまじい様子を、みてほっこりとしたと同時に、ほんのり苦い気持ちにもなった。
「先生は、楚愛ちゃんの
「え、そうなんだ」
「ああいう、優しいところもたくさんあるんだな」
「そうだな」
義洋は、あらためて二人に
球体をうみだし、義洋をうつしだす。その内容は、彼が
すると突然、背後から誰かが抱きついてきた。そんな
義洋はそのまま、スーっと楚愛のほおに
楚愛はもう、
「どう? お
「えっ!!」
「それにうつってるもん」
楚愛はあせった。しかし、もう
「……じゃあ」
楚愛は手を差し出した。義洋は球体に目をやり、
「
と、その手の
楚愛の心臓はバクバクと
「……あ、あ、ありがとう」
「とんでもないよ。俺の
そして、スマイルでとどめを
楚愛のハートは見事にど真ん中を
雨粒にうつる恋 桜野 叶う @kanacarp
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